第45話 約束

俺たちの目指すクリエイト高校の入試試験日まであと数日になった。その間俺は沖田や新城そして、西山にショップで時々手塚たちと何戦も対戦して、徐々に自信をつけていった。そしてこのストーリーは俺のその数日間の間に起きたショートストーリーである。その日俺は家でデッキの調整をしていた。


このカードを入れてこのカードを抜くか…でもなこのカード入れなかったら攻撃面が厳かになるしな…。とこんな感じでデッキを弄るのも1つの日課である。



僕を使って。


え?


不思議な声が聞こえた。この声は確か病棟にいた時聞いた声だ。


僕だよ。僕。


そして姿を見せたのはフィクションの物語に出てきそうな妖精だった。


「うわ〜なんだお前!?急にカードから出てきただろ。お前何者なんだ!?」


「僕の名前は妖精フィリアです。カードの妖精やってまーす」


「はい!?」


いきなりカードから出てきたかと思えば、今度は妖精が出てきた。もしかして俺、疲れてるのか…。


「僕のこと覚えてる?ほらあの時も声をかけてたんだけど」


「そういえばそうだな。覚えてるぞ。あの声の主はお前だったんだな?」


「そうだよ。実はねカードと僕たちの世界のクリエイトワールドは繋がっているんだけど、今ね、何者かの手によってそれが侵略されようとしてるんだ」


「へぇ…それで?」


「助けて欲しいんだ。僕たちの仲間は神殿に囚われていてワールドクリエイトの世界の精霊パワーが失われつつあるんだ」


「異世界と俺たちの繋がりが失われつつあるということか」


「今頼めるのは君しかいないんだ」


「事情はなんとなく分かった。だが時間が欲しい。俺は今はクリエイト高校の入試試験が間近なんだ。だから高校生活で力をつけてからでもいいか?」


「そっか、君にも君の事情があるんだね」


「そうだな。だが力をつけたその時は必ず神殿に行くことを約束する」


「ありがとう。僕らは待ってるね」


妖精との1つの約束。それを叶えるためにも、クリエイト高校の試験を突破しなければならないんだ。





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