第43話 西沢と新城
秋が終わり冬になった。外には雪が積もってて、部屋のエアコンは暖房にしてスイッチを入れている。ここんとこ1カ月ぐらいはヒロトと新城、そして西沢にも手伝ってもらい、ワールドクリエイトのバトルを何戦もした。これはそんなに日々の中にあった俺、新城カツヤのちょっとした出来事である。
「きゃーまた負けちゃったよ。カツヤくんかなり強くなったよね」
「いや、お前の指導のおかげさ」
今日もいつものように下校の時に西沢の家によって30分くらい対戦して帰る。
そんな日々の日常のワンシーンだ。
「ねぇ、カツヤくん。進路希望確かクリエイト高校にするんだよね」
「ああ、そうだな」
「私たちもう会えなくなっちゃうよね。私は進路は三日月高校だから」
「まあ、そういうことになるな」
「いやだよ私。カツヤくんともう一緒に登校したり下校したりするのできなくなるから」
うーん…。考え込む。確かに今まで当たり前のように一緒だった西沢と離れ離れになるのは俺にとっても寂しいことだ。
「なあ、西沢。もしも俺が受かってクリエイト高校に行くことになってもさ。俺は今まで通りにお前の家によってさ。下校は一緒は無理かもしれないけど、登校なら今までと変わらないだろ」
「クリエイト高校に通うことになっても、また朝来てくれる?」
「ああ、もちろんさ!またお前のいつものお寝坊に付き合わされて遅刻するのは勘弁だけどな!」
「ひどいな〜ちゃんと気をつけるよ」
あははと笑いあう。そういえば俺たちの関係も幼馴染とはいえもう結構たつ。大人になっても友達のままでいられるだろうか。それが心配だ。
「私たちこれからもずっと仲良しでいようね」
その心配はなさそうだ。
「ああ、もちろんだ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます