第34話 あとひとり
「ショップ大会があるのか?」
「そうだよー、今週末にね」
「面白いじゃないか!早速エントリーしようぜヒロト!」
「ちょっと待って、実はね。今回はルールが特殊でさ、三人一組でエントリーしなくちゃあいけないんだってさ」
「俺とヒロトで2人だから後一人じゃないか。それならすぐに集まるんじゃないか?」
「僕もねそう思ってクラスの男子に声かけてみたんだけどさ、ダメだったよ〜」
「そうか」
「後声をかけてないのはカツヤちゃんだけなんだけどね〜今日は来てないみたいだね」
「そうか、新城だけか」
そんなことを話してる同時に新城がクラスに入ってくる。西沢と一緒に。
そして俺たちのもとに歩いてきた。
「よお、おはよう伊吹に沖田」
「おっはよー」
新城と西沢が挨拶をする。
「伊波ちゃんにカツヤちゃんおっはよ〜今日も朝から一緒に登校とはいつもラブラブだねぇ〜」
「もう、沖田くん、そんなんじゃないって」
「そうだぞ、沖田。俺らはあくまで幼馴染だからな」
「分かってるって、でもさーいつかは恋人になっちゃったりするんじゃないかな〜?」
「もーう、茶化さないでよ。でも、愛人ならいいかも・・・」
「愛人って、、、おまえなぁ、、、」
「まあ、冗談はさておきさ、新城に聞きたいことあるんだがいいか?」
「ああ、伊吹。なんか俺に用件でもあるのか?」
「実はさ今週末のショップ大会に出たいんだけどさ、そのルールが3人一組なんだよ。だからお前カードとか得意そうだろ。一緒に出てくれないか?」
「ワールドクリエイトか。それなら俺よりももっといい助っ人がいるぞ」
「そう、それは私でーす!」
西沢が手を挙げる。
「私は一応これでもショップ大会で準優勝したことあるんだよ。私に任せなさーいってね」
「おお、それは心強いな!」
「残念だけど、西沢さんじゃダメなんだ」
「どうして沖田くーん、私お役に立てると思うけど…」
「そうじゃなくてこの大会男子の部と女子の部で分かれてるから伊波ちゃんは残念ながら僕たちと参加できないんだよ〜ごめんね」
「そっか、それなら仕方がないよね。じゃあカツヤくん!君で決まりだー!」
西沢が新城を指差した。
「俺はやめておくぜ」
「え?どうしてカツヤくん、ワールドクリエイトやってるじゃん」
「俺は大会とかには興味ねぇんだ。どうせ強い奴には敵わないからな」
「そんなぁ…」
キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴り響く。午前の授業が始まる合図だ。皆席につけと先生は言う。授業時間はいつも頭がいたい。でも今はそんなことよりも残りの1人を見つけないと…。ショップ大会まであと数日。それまでに必ず見つけてみせる!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます