第32話 VS全国チャンピオンの弟


「お待たせ〜。いや〜待たせちゃってごめんねソウタちゃん。じゃあ、早速カードショップに行っちゃうとしますか〜」


駅前のカードショップへは学校から30分程度のところにある。俺たちはたわいのない会話をしながらそこまで歩いてる。学校の放課後の時間はいつも暇してたから、こうやってショップに行けることがマジでたのしみだ。ちなみに俺はカードショップにきたことは数回程度しかない。それも友達の付き添いでショップの中の様子は軽く見た程度だった。


「ついたよ〜ここが駅前のカードショップ店だね〜おっじゃましまーす」


ヒロトはノリノリで店のドアを開けた。


「いらっしゃい、こんにちは」


「ちわっす店長!今日は手塚カケルくんきてる〜?」


「今日はいらしてないですよ」


「そっか〜残念だなぁ…」


「でも、今日は面白い人が来てますよ。なんと!全国チャンピオンの葛城タクトと同じテーマデッキのデスティニーデッキのお客さんですよ」


葛城タクト。デスティニーデッキの使い手だ。病棟にいた時はテレビ中継から見てたので、生でそれを見ることは叶わなかったが、劣化版コピーの人だと思うが、俺は勝負を挑もうと思った。


「あの、俺、伊吹相太っていうんだけどさ。俺とバトルしないか?」


「いいですよ。相手になりましょう。僕の運命デッキの前では何者も無力と化しますからね」


「そ、そうですか…。もしかして葛城タクトを意識してるのか…」


反応に困る。まるで葛城タクトみたいじゃねえか。もしかして真似してるのか?


「僕の名前は葛城シンヤです。僕はタクトの弟ですよ」


弟だと!?道理で話し方だけでなくよく見れば容姿も似ているはずだ。


カードバトル・ザ・クリエイト!


「僕のターンですねドロー。僕は運命のスライムを召喚です。効果発動。運命のスライムはデッキから1枚めくり、そのカードがレベル1の時は自分が1枚ドロー、レベル2の時は相手が1枚ドロー。レベル3の時は自分が2枚ドローします。


しょっぱなから手札増強というわけだ。運がよければ俺も1枚ドローできる!


「僕がめくったのはレベル1のカードなので1枚デッキからドローします」


ちぇ、ハズレか。


「さらに運命の守り人ディフェンサーを出しターン終了です」


「俺のターンドロー」


俺のバトルフェイズだ。手札にはレベル12体とレベル2が2体にレベル3が2体だ。

手札のバランスはどちらかというといいほうだ。


「俺はレベル1 バーサーカーに白の宝玉を召喚するぜ。バーサーカーは攻撃時パワー+3000するカードで白の宝玉は味方攻撃時、味方1体をパワー+3000できる効果だ。

パワー+5000を使いバーサーカーのパワー15000で運命の守り人に攻撃だ!」


「運命の守り人の効果発動です。相手攻撃時デッキから1枚めくりレベル1の場合は相手のパワー+5000、レベル2の時は相手攻撃回数+1、そしてレベル3の時は相手攻撃回数-1できます。めくったのはレベル3なので攻撃回数-1にし攻撃を無効です」


「くっ、防がれたか」


「創造するのです世界を!そして運命を引き寄せるのです。あなたは僕には勝てませんよ。なぜなら運命の女神がそう囁いてるからです」


何が運命だ。何があなたは僕には勝てませんだ…なんかムカつくな!だけど場の状況はこちらのほうが不利なことにはかわりない。


「僕のターンですね」


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伊吹サイド(ダメージ0)

・白の宝玉p2000

・バーサーカーp4000


葛城サイド(ダメージ0)

・運命のスライムp4000

・運命の守り人p4000


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