3章 クリエイトバトラー!学園編
第31話 学園編開始!
俺の名前は伊吹相太。三日月中学に通うごく普通の中学生だ。夏休み満喫する予定だったはずの俺だが、1週間の記憶喪失とセットに隔離病棟に閉じ込められる。これで7月は終わった。さらに一般病棟でさらに1ヶ月だ。こうも波乱な夏休みを過ごしてきたのは俺だけだな…と自負する。お前にこんな人生が耐えられるか?と言いたくなるほど辛いこともあったが、ヒロトとカケルの出会いがそれを変えてくれた。いい仲間に出会えたと思う。夏休みといえば青春のひと時を過ごせる期間で俺にも青春がやってこないかな〜と思ってた時もあった。だがこの有様だ。まあ、ある意味カードゲームワールドクリエイトをしてた時は青春だな〜と思った。
「おはよーう」
クラスのみんなに挨拶する。クラスのもんに夏休みはどうだった?何してたとかいろいろ聞かれたが、隔離病棟で閉じこもってワーワー喚いたり、一般病棟でカードゲームしてたとはさすがに言えない。家にずっとひきこもっていたとも言い難い。なので家族でしばらく旅行してたと言うことにした。
席に座る。久々の教室だ。授業を聞いてると頭がいたい。頭の回転が授業に追いつかなかった。授業が終わる頃には頭がパンクしそうになっていた。
「やあ、カケルちゃん。元気〜?顔色悪そうだけど大丈夫かーい?」
「ヒロトか。まだ授業に頭が慣れてなくてな…頭が痛いぜ…」
「おいおい、伊吹よ。大丈夫か?」
そう声を掛けたのは俺と同じクラスの新城カツヤだ。新城は俺と同じクラスの中学1年の時からの友達だった。新城と知り合ったきっかけは西沢伊波と呼ばれる同じクラスの女子生徒がきっかけだ。中学1年の時知り合いがいなくて寂しい思いをしてた時に声を掛けてくれた子だ。その西沢の幼馴染が新城というわけだ。西沢に新城を紹介され2人と仲良くなったというわけだ。
「遅れてゴメーンカツヤくん!今日も一緒に帰ろ!」
「ああ、今いくぞ」
「カツヤちゃんと西沢さん仲良いよね〜いっそのこと付き合っちゃえばどうかな〜?」
「バカ言うなよ沖田。俺とあいつはあくまで幼馴染だぜ。じゃあ、俺もう行くからな。じゃあな」
そう言って新城と西沢はクラスを出ていった。西沢と新城はいつも下校の時も登校の時も一緒だ。なんというか羨ましい。
「俺たちも帰るか」
「そうだね。僕も今日は授業で頭ヘトヘトだよ〜」
俺はヒロトと一緒に下校する。まだ部活の活動時間だが部活に入ってない。
「ねぇねぇソウタちゃん。明日駅前のショップに行ってみない?」
「駅前のカードショップか。カケルのやついるかな?」
「分からないけど、行ってみようよ〜」
「そうだな。じゃあ、明日な」
「じゃあね〜」
「ただいまー」
俺は家に着くと鞄を廊下に置きダイニングルームへと向かう。今日の飯はどんぶりだ。俺の大好物だ。鍋にあるどんぶりの具を余すことなくいそって食べる。ごちそうさまー。夕食を食べてお風呂に入る。病棟にいた時は夜はお風呂も入れなかったので、俺は日本男子はつくづく幸せだな〜と思った。
風呂に上がり、自分の部屋へと戻った俺は久しぶりにワールドクリエイトのカードを漁る。手元にあるのは200枚くらいだ。今月にまた新しいパックが出るんだよな…。
新しいパックに収録されるのは新たな特定の種族に対して効果を発揮するサポートカードやレベル3は強力なカードがまた出る。今回のアルティメットレアのカードはデメジオンというカードでどうやら全体攻撃ができるカードのようだ。だけど、ワールドクリエイトはモンスターをたくさん出せても攻撃できるのは1体のみで、効果発動狙いでもそんなにポンポン出さないわけだから、効果は一見強力だが、チート級の能力があるかと言われるとそこまでではない。
デッキやカードの整理を終え、軽く腕を回し背伸びをする。カード整理でさすがにつかれてしまった。というのもレベル1からレベル3のカードをそれぞれ分類するのが大変だったのだ。
もう、22時だ。もう横になろう…。
ベットに横たわる。ふかふかベットが気持ちいい。そのまま静かに眠りについた。
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