第29話 VSムーンデッキ
昼時間。大林さんと約束した時間に俺はホールのテーブルでスタンバイしている。くるの遅いなぁ、、、。
「ごめんね、伊吹さん。待たせちゃったね」
「いえいえ」
待たされたことには仕方ないが社交辞令として首を横に振る。
「じゃあバトルしようか。少しは腕を上げたかい?」
「ええ、そりゃもちろん」
カードバトル!ザ・クリエイト!
「先攻は私のターンですねドロー。私は月の剣士を召喚です。月の剣士はパワー4000で攻撃された時パワー+3000されます。ターンエンドです」
「俺のターンドロー!俺はバーサーカーを召喚!このカードはパワー4000で攻撃時、パワー+3000されるぜ。サポートカードパワー×2と攻撃回数+1で攻撃だ!」
「やりますね。攻撃を受けましょう。月の剣士は倒され、ダイレクトダメージですね。これで私はダメージ2です。しかし場のサポートカードの月の鏡を発動します。このカードは月と名のついたカードが倒された時、バトルフェイズ終了時に月と名のついたレベル1のカードを場に出します」
聞いたことないサポートカードだ。月の鏡はベリーレアのカードでおそらく新弾のパックのカードだろう。
「これで私は月の剣士を場に出します」
「ターン終了だ」
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伊吹サイド (ダメージ0)
・バーサーカー
大林サイド(ダメージ2)
・月の剣士
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「私のターンドロー。私はレベル1の月の剣士をレベル2の月光の騎士に進化です。パワー×2と攻撃回数+1を使い月光の騎士でバーサーカーを攻撃です」
「通すぜ、その攻撃。これでダメージ2対2ってところか」
カケルが言っていた月のカードを軸としたデッキか…なかなか手強いぜ」
「俺のターンドロー・・・」
「あれれ〜ソウタちゃん、大林さんとバトルしてるんだ〜」
「まあ、そんなところだ」
「なるほどぉ、ダメージ2対2でどちらも引けず劣らずって感じだね」
ヒロトが俺たちのバトルを観戦にきた。
「俺のターンドロー!俺は白の宝玉を召喚。さらにレベル1のバーサーカーを出してレベル2のソードマスターハヤテを召喚だ。ソードマスターハヤテはTゾーンのカードを2枚表にすることで2かい攻撃ができる!さらに白の宝玉の効果で味方攻撃時にパワー+3000だ。そして場のサポートカードワンドローの効果で1枚ドローする。
いけ!パワー×2を使ってソードマスターハヤテで2かい攻撃だ」
「なるほど、月光の騎士はパワー7000で効果で攻撃を受ける時パワー+5000、さらに場のサポートカードパワー+5000で合計17000に対し、ソードマスターハヤテはパワー×2と白の宝玉でパワー20000の2回攻撃ですか…。受けるしかなさそうですね」
「ダメージを3与えたから3枚ドロー」
これでダメージ5対2。こっちが優勢だ。
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伊吹サイド(ダメージ2)
・白の宝玉
・ソードマスターハヤテ
大林サイド(ダメージ5)
モンスター無し
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次は大林さんのターンだ。
「私のターンドロー!伊吹さん。私も久々に燃えてますよ。私はレベル1を出して
エナジーカードを使いレベル2、さらにレベル3の月影のパラディンに進化です。
さらに私は月影のスライムを手札からデッキに戻し効果発動です。このターン「月」と名のついたカードは攻撃回数+1できます。それを2枚分発動です。これで月影のパラディンは3回攻撃できます。さらにマイティートーテム召喚!パワー×2を使ってパワー18000の3回攻撃です!」
場のサポートカードカードでは防ぎきれない。攻撃を受けてソードマスターハヤテとダイレクトダメージでダメージ6だ。ピンチだった。次のターンおそらくダメージ2など簡単に持っていかれるだろう。攻めるならこのターンしかない。
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伊吹サイド(ダメージ6)
モンスター無し
大林サイド(ダメージ5)
・月影のパラディン
・マイティートーテム
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「俺のターンドロー!俺は場のサポートカード。ワンドローにより1枚ドロー」
これで手札に起死回生の一手が繋がった。
「俺はレベル1、レベル2、そしてレベル3へ一気に進化。召喚!
究極の魔導士セラスフィア!」
「それは新しいパックのアルティメットレアのカードじゃないですか!?そんなカードいつの間に」
「大林さん、僕たちね。3人でパックを合計100枚買ったんだよ〜。その時についてきたんだ〜」
ヒロトが口を挟む。大林さんはまじまじとセラスフィアのカードを見る。よほど珍しかったんだろう。
「そんなに珍しいんですか?」
「超珍しいよ。アルティメットレアはどの弾にもパックには1枚しか入っていないからね」
「そうなんですか。じゃあ、再開しますね。セラスフィアの効果発動!手札5枚とエナジーカード4枚をデッキに戻すことでバトルフェイズ終了時に先攻と後攻を入れ替えるんだ!パワー+5000とパワー×2、攻撃回数+1を使いセラスフィアでパワー28000の2回攻撃だ!」
「私は月光の騎士の効果でエナジーカードを1枚裏にして相手の攻撃回数を1回に。さらにマイティートーテムの効果で攻撃対象をこのカードにします」
そう、これがカケルの覇王龍トワイライトドラゴンを圧倒した戦法だった。だがその戦術を打ち破る戦法はすでに決まっている。
「俺のターンは終了だ。さらに後攻のターンドロー」
「ははは、まるで俺ルールみたいだねソウタちゃん」
「俺はレベル1を召喚し、さらにレベル2のパトロールZを出すぜ。効果発動!このカードはこのカード自身をデッキに戻すことで相手の場のサポートカードを使用できる。俺が使用するのはパワー×2のカードだ!」
「なんと、こりゃたまげたなぁ…」
「究極の魔導士セラスフィアで攻撃だ!」
「私の負けですね」
俺の勝ちだ。ようやく掴み取った勝利だ。心臓がばくばくして止まらない。
「やったねソウタちゃん。これはカケルちゃんにも伝えとくよ〜」
そう俺は勝てた。それは正真正銘現実だった。
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