第3話 初バトル
時計の針が11時30分を指す。
最近は時間感覚がぶれてきてるように感じる。
まあ、こんなところにずっと何もせず居座ってたら時間感覚もおかしくなるわな。
最近やってたことといえば、暇だから筋トレをやっていた。
そしてすぐ飽きる。
多忙な時はもう楽したい!何もかも手放して楽したいと思うものだが、こうして何も無い状況だと無性に何かをしたくなる。
その内容は何でもよかった。
そして12時になるとナースさんがドアを開け、食事の準備がなされる。
「伊吹さーん、ご飯ですよー」
「はい、今行きます」
このジメッたい部屋から出て解放される時が至福の時となっていた。
そして食事を食べ終わるとカードゲームのお誘いをしたおじさんの所へ向かう。
「おお、伊吹くんかい。じゃあ早速始めようか。ちなみにわしの名前は遠藤じゃ」
「そうですね。遠藤さんよろしくお願いします」
一礼して遠藤さんの前の席に座る。
そして2つのデッキを手渡された。
一方はモンスターのイラストのデッキと+5000と書かれたカードのデッキだった。
手渡されたデッキを一通り目を通した。
「じゃあ、一つ一つ説明するから聞くんじゃぞ」
「はい」
「こっちのイラスト入りのデッキはメインデッキと言って、このカードを使ってカード同士でバトルをするんじゃ。もう一つの方はサイドデッキと言ってモンスターの
パワーを上げたり、攻撃回数を増やしたりできるんじゃ」
「なるほどです」
つまりメインデッキはモンスターの戦闘要員デッキで、
サイドデッキがそのモンスターの手助けをするデッキというわけだ。
「最初は5枚メインデッキから引いてそれが手札じゃ。さらにサイドデッキから
5枚場に置くんじゃぞ」
「えっと、メインデッキから5枚、サイドデッキから5枚場に置くと…
何だか難しそうですね」
「そうかの、まあ、慣れればお前さんくらい若ければ大丈夫じゃろ」
「並べましたよ。これで準備okですよね」
「なら先は手本としてワシのターンからの。ドロー。ワシはlv1(P5000)の
カードを出してターンエンドじゃ」
「次は俺のターンですね。ドロー。あのここからどうすればいいですか?」
「まず場に5枚並べたカードがあるじゃろ。それがサポートカードじゃ。
サポートカードには種類があってな。パワー+5000のカード、パワー×2のカード
ブーストカード、エナジーカード、攻撃回数+1カード、攻撃対象変更カードがあるんじゃ。今お前さんのところにはパワー+5000、パワー×2、がそれぞれ2枚ずつに
星マークのカードがあるな。星のカードがエナジーカードと言って
サポートカードを置くゾーンの後ろに置かれるんじゃ。
エナジーカードは1つ上のレベルのカードを出すのに必要なんじゃ」
「とりあえずlv1(p4000)のカードを出します」
「このゲームは後攻から攻撃できるんじゃ」
「そうですか、でもパワー4000とパワー5000ではこちらが負けてますね」
「そのためのサポートカードじゃ。お前さん場のサポートを4枚使えば
パワー(4000+5000+5000)×2×2で、えっと…パワー5600になるんじゃ」
「すごい攻撃力ですね。じゃあこのカードで遠藤さんのlv1を攻撃です!」
「そこでこのままではわしのlv1が倒されるので攻撃対象変更カードでガードじゃ
これで攻撃がプレイヤーのダイレクト攻撃となり、山札の一番上のカードを
1枚ダメージゾーンに置くんじゃ。ダメージゾーンが8枚になった方が負けじゃぞ」
「これで俺のターンは終了です。使ったサポートカードはどうするんですか?」
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遠藤サイド [レベル1 パワー5000]
伊吹サイド[レベル1 パワー4000]
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「そうそう、使ったサポートカードは裏向きに使ってないサポートカードは表にして
Tゾーンへ置いて、後攻のターン終了時にサポートカードを全てTゾーンへ送る。
そしてサイドデッキから新たに5枚サポートゾーンに置くのじゃ」
一連の動作を遠藤さんに教えてもらいながら、こなしていく。
カードゲームは初心者で細かいルールを覚えるのは大変だったが
対戦をしていくうちに流れを覚えてきたと思う…
遠藤さんによれば、今使ってるデッキはストラクチャーデッキと呼ばれるもので
初心者向けのデッキらしい。
初心者向けのデッキでもこの強さなら他の人が使ってるデッキが
いかなるものか少し気になる。
「わしのターンじゃな。このターンでわしのlv1をエナジーカードを裏にして
lv2(P7000)召喚じゃ。さらに場の攻撃回数+1のカードとパワー×2のカードを使い
パワー14000の2回攻撃じゃ」
「この時ってサポートカードは使えますよね。じゃあ、こっちも攻撃対象変更カードでガードします」
「ほっほ、まだ若いの。1回目の攻撃はダイレクトアタックにできるが
2回目の攻撃はlv1にぶつかるぞ」
しまった。これでlv1が倒され場にモンスターはいなくなった。
ダメージを与えると与えたダメージ分デッキからドローできる。
バトルを通して1つ1つルールを覚えていった。
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遠藤サイド[レベル2が1体]
伊吹サイド[モンスターなし]
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「俺のターンドロー。場にlv1を出してエナジーカードを2枚使いlv2を出して
さらにlv3(P8000)を召喚です。攻撃回数+1、パワー+5000のカードを使いレベル3で2回攻撃です。
「これは防げきれんな。これでダメージ2:4か。なかなかやるのお」
ダメージ2:4でこっちがリードだ。
このまま一気に攻めさせてもらうぜ。
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