一大イベント開催
「じゃあ、行ってくるね!」
「忘れもんはもうねーだろーな」
「ないない、行ってきまーす」
ガチャン…
入学してから早くも3日目。
この日は『
自由参加ではあるものの自分の剣術や魔法を駆使した戦いを世間に見せつけようとする人が多いからか毎年賑わっていて全国に放送されるほどだ。ここで、一年生が自信を喪失することも恒例みたいなところはあるらしい。
『No.』は学校の中でランクを決める試合で、先輩方も負けるつもりは毛頭ない。
もちろん、俺も出る。てか、出させられる。
久々の試合で少し
「行ってくる」
この定型文には特に意味は無いし、誰かが返事をする訳では無いがいつの間にか着いた癖だ。
「あ、シン!おはよー」
「シンさんおはようございます」
「よーシン。お前来るのおせぇな」
「おう、おはよ。ちょっと剣の手入れをな」
「今日、『No.』だもんね。皆気合い入ってるんじゃない?」
「だろーよ。俺もワクワクして眠れなかったぜ」
「遠足前の小学生みたいなこと言いますね。」
「やめろ。心が痛いだろーが」
と冗談を交わしあっているがみんなこの『No.』は本気でやって来るだろう。
「でも、今年から自分のレベルに応じた人が選出されるんでしょ?」
「うん。らしいね」
「まー大丈夫だろ」
「そうでしょうか…」と涼香が怪訝そうな声でつぶやく。
「なんでそんなに不安なの?」
「私が聞いた話だと自分よりレベルが2、3段階上の方との勝負らしいですから簡単に勝てるとは思えないからです」
「そうね。そうなると厳しいのかなぁ」
「まあ、俺らなら行けるって」
「ほんとに軽いわねー、煉は」
「だって、ガッチガチに緊張した状態で戦ってもいい結果なんて出ねーだろ?」
「正論なところが悔しいですけどね」
「おい、涼香聞こえてんぞ」
「聞こえるように言ったんです」
「ははは、、、」
ガラッ…
「皆、おはよう!今日は『No.』だ。
このクラスから1人でも多くSDに入れる者が居ることを願っているよ」
そうして、最初の模擬戦、『No.』が始まる。
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