※第一章まで読んだ感想です。
壮大な、それはとても壮大な戦いの始まりを予感させる序章である。灰塵姫と呼ばれる女主人公が、魔族の帝国の思惑に則って始めた戦いは意外な経過をたどる。拍子抜けともいえるその戦いの経過は、しかしある瞬間を持って激変する。
繰り広げられる戦闘は、読者の息をつまらせるだろう程に速く、激しく、荘厳。互いの武の技の極致を尽くしながら行われる戦いは、読者の多くを魅了、虜にすることだろう。
そして、戦いの終結後に示される、敵味方の意外な思惑と、了承。意外ともいえる「平和的」終戦は、しかし第二章以降におこる新たな争いになるだろうことを匂わせる。それが一体どのようなものなのか、ドキドキしてくるはずだ。
これより休止してしまうのが惜しいほど、読みやすく興奮させられる大戦もの。どうか作者の今後の動向と、執筆の再開に期待していきたい。