第5話 ササヤンとハルナ

 ササヤン。男勝りで運動神経がよく男子と一緒になって遊ぶような娘だった。小学校五年生の時に親の仕事の都合で関西に転校し別れて以来だ。


 それが今では立派に女の子らしく成長していた。派手な感じに垢抜けているというか、ギャルになっていた。三人で再会を喜び、昔話に花を咲かせる。もう一人の女子が寂しそうに立っていた。ヤハギが気を使う。


「そちらの子は? 」

「この子は高校で知り合ったハルナさん。こっちは小学校の時の友達でヤハギとクボよ」

「よろしく」

「どうも......」

「はじめまして」


 お互いの先輩に呼ばれて、名残惜しく別れた。


「ふ〜〜〜」


 嫌な汗をかいた。まさか昔の知り合いに会うとは。これだから外に出るのは嫌なんだ。旧友との再会を素直に喜べない悲しい男だった。

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