朝起きたら部屋にイケメンが倒れてた。
葉月草香
■プロローグ
□1_新生活を始めよう
こんなことって、ある?
そう叫びたいような出来事が起きた。
私は、自然に恵まれた穏やかな街にひとり暮らしをしている19歳。大体の容姿は、白髪に青の瞳を想像してほしい。名前はシエル。きっと、両親が私を想いつけてくれたのだろうけど、共に過ごした記憶はない。
物心ついた頃には、丘の下に住まうおば様の家で生活をしていた。両親に会いたいと思ったことは、昔だったら何度もあったけれど。今はあまり思わなくなった。おば様が大切に育ててくれたから。
ここまではいいとして。
最近、おば様は「結婚相手を探そう」とばかり言ってくる。私だって出会いがあるならそうしたい。そうしたいんだけど。現実はそう上手くいかないもので。
あまりに急かすものだから、私は疲れてひとり暮しを開始した。街の大工さんが建てた丘の上に建つ平屋。夜の街を眺めるのが好きな私にはピッタリで、とても気に入っている。
おば様の家と近すぎるのは難点だけれど…。
これから私の新生活が始まる!
そう思うと、世界がガラッと変わって見えた。
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朝起きたら部屋にイケメンが倒れてた。 葉月草香 @sora320
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