第15話 学園で視る者とは 【剣豪vs星の理】
咲神永奏とアリスの戦いが始まる
アリスは速攻の攻撃を仕掛ける、永奏はそれを冷静に対処する
「さすが剣豪と呼ばれてるだけあるな!とても速い剣劇だ!」
「いえいえ、光の速さには劣りますゆえ」
「謙遜だな!」
2人は戦いながら会話を交わしている
アリスは距離を取り遠距離からの光レーザー攻撃をしている
永奏はそれを冷静にかわしつつ距離を詰めてくる
(咲神永奏の残華の剣劇は序盤に多く攻撃しておくことで有利に立ち回れる能力、ここからが勝負になりそうですね)
「さて、そろそろ見せてやるか!」
【光射すは我聖槍!全ての悪を滅せよ!】
【流星の裁き(スターゲイザー)】
(簡易詠唱にしたのですね、相手を見定めているのでしょうか)
無数の光の槍が永奏に降り注ぐ
「やはり、そうきますか」
永奏はそう来ることを分かっていたかのように残華の剣劇で全て撃ち落とす
そして永奏は刀を鞘に納め息を整える
(あれは...)
【神羅】
明らかに刀の攻撃範囲外にいるアリスに攻撃が届く、さらにその攻撃速度、展開速度は恐ろしく早くアリスは直撃してしまう
「本当に恐ろしい速さと破壊力だな、それ」
「いえいえ、今の攻撃を受けて何事もなく話しかけてくる貴方こそ恐ろしいです」
「これでもきいてるんだぜ?」
アリスは無傷だった
(やはりアリスに斬撃は効かなそうですね)
(神羅とは恐らく超高速斬撃による風を利用した遠距離攻撃のようなもの)
(スキルとしての攻撃は通っても、刀の技術での物理攻撃ならば通らない)
(物理相手にはかなり強力なようですねアリスは、私とは相性最悪だったのでしょう)
(ですがアリス自身が永奏と1vs1なら格上の食えるといっていましたから、恐らく、彼にはまだ何かあるのでしょう)
「永奏!その目を開く時じゃないか~?」
「ほぅ...知っているのですね」
「まぁな」
(そういえば永奏はずっと目を閉じていますね、目に関する能力なのでしょうか、私も目に術式を描き目による能力を使用する事もありますが、それとは少し違う能力なのでしょうか?)
「彼が目を普段閉じているのは彼自身の癖のようなものだと思っていたのですが、変わった理由があるのですか?」
ルゼは近くで見ていたフレイに質問してみた
「あの人は今が見えないの」
「今が見えない..? 見えないから目を閉じていると?」
「簡単に言うとそうね、もう少し詳しくいうと、咲神永奏は今ではなく、先を見る、現在ではなく未来を見るのよ」
「未来視という事ですか」
「そうね、どれだけ先を見ているのかは知らないけどね」
(未来視の能力、かなり厄介な能力ですね、通りで1vs1では強いといわれるだけはありますね)
場面はアリスと永奏の戦いへ
「仕方ありません...」
その言葉と共に永奏は目を開ける、それと同時に永奏の魔力が跳ね上がる
そして永奏は刀に手を添え、刀自体に術式を描く
【絶刀・一の太刀・逆撫】
次の瞬間永奏の刀からとてつもない魔力の斬撃が繰り出された
攻撃モーションに入っていたため警戒していたアリスだったが
攻撃はまともにアリスにヒットしている
「ぐっ!」
攻撃がヒットすると確信したアリスは光の魔力のシールドを展開しダメージを軽減させた...がかなりのダメージを受けているアリス
「やっぱ恐ろしいやつだよ、あんた」
「かわせない事を即座に察し防御に回るその判断力さすがです」
「よく言うぜ未来視で俺の動きは把握済みなんだろ」
「その通りです...ふんッ!」
永奏はもう一度攻撃をしかける
「次はこっちの番だっての!」
【聖槍アペンド!】
アリスは光の槍を顕現させる
【Existens...aequalitatem...mors.initium...BRIONAC】
【顕現させよう平等に死を始める輝かしき神葬を】
更に古代詠唱により槍を強化する、その槍の輝きはルゼが過去一度使った雷槍鳴神と過去一度使った貫通魔法ブリューナクそれを合わせてさらに威力を上げたような代物だった
(あれは紛れもない、神に匹敵する神器、神葬ブリューナク)
(私のブリューナクの魔法の元にして恐らく現時点のこの世界で一番の貫通力を持つ武器でしょう)
「アリス・リディアーク...やはり代表選手と呼ばれるだけはあるそれほどの実力を持っているとは、故に聞きたい、なぜ君はハイドとしてここに通う事を決めるのか」
(永奏の疑問は私も気になっていた、ハイドとしてのハイドよりもアリスとしてのハイドの方が魔力などその全てにおいてとびぬけている、さらに今永奏はハイドという言葉を発した、アリスがハイドと知っている、いや未来視で視たのだろう)
「俺の事よく知ってるじゃねーか!、まぁ答えなんて簡単だ、これは俺のもう一つの可能性である存在であって俺じゃない、この世界の俺はハイド、アリスじゃない、だがハイドとしての俺じゃぁ強者の事はわからない、だが強者であり続けると弱者の事がわからなくなる、強すぎる者は弱い者を意識しない、そんなかたよりはごめんなんでな!」
「今の貴方は既に偏っていると思いますがね!!」
会話をしながら攻撃を繰り返す両者
【絶刀・一の太刀・逆撫!】
先ほどはシールドで守ったアリスだが今度は槍で受ける
だが永奏の攻撃は止まらない
【絶刀・二の太刀・逆鱗】
さらに威力の上がった斬撃がアリスを襲う、アリスも負けじと攻撃する
先を視る永奏と光の速さと咄嗟の判断力で未来視を回避するアリス
ルゼやフレイは試合に釘付けだったためあまり意識していなかったが
二人のとてつもない力のぶつかり合いに施設が崩壊しかかっている
アリスや永奏も気づいていない
【主よ、我声を聞け!】
【光の輝きを纏う我姿を見よ!】
【この神葬の一撃をもって全ての敵を残滅せん】
【我神葬よ、その光の輝きを、その稲妻の輝きを、その熱の輝きを】
【今こそこの地上へと示す刻(とき)】
(完全詠唱...これで決めるつもりですね)
アリスは神葬ブリューナクを使ったスキルで終わらせるつもりだが、それは永奏も同じ
【絶刀・三の太刀・業】
アリスが詠唱を終えようとし、永奏が高威力の斬撃を繰り出そうとしたその時
「まったく...眼前の敵も大切ですが、周りにも気をくばってください」
その言葉が発せられたと同時に永奏とアリスがまったく同じタイミングで動きを止めた、というよりも止めさせられた
「あなた方も止めてください...フレイさん、ルゼさん」
後ろから声をかけてきたのは アイデントだった
詠唱を中断させられたことによりアリスの神葬は輝きを失っていき聖槍アペンドへと戻った、永奏もまた刀に描いた術式を消されていた
「アイデント!?」
フレイが驚く
「失礼、つい試合に夢中になっていました」
「とりあえずこの模擬戦闘は中断させていただきます、異論はありませんね」
周りを見渡す永奏、アリス
「この状況では致し方あるまい....すまぬ」
「わかった」
永奏とアリスは2人共 試合の中断を了承した
(しかし今のは、まるで二人の動きだけを止めたように見えましたね)
「私はこの場所の修理に努めますので、その間フレイさんはルゼさんに他の施設などを説明してあげてください」
「わかったわ、行くわよルゼ」
アイデントからのお願いでフレイがルゼを案内する事に
(しかしこれはいい収穫です、アイデントの実力を少しでも見れた事、そして永奏の力、アリスの神葬、やはり間近で見るといのは正解でしたね)
(さてフレイさんが案内してくださるようですし、とりあえずは施設の案内に甘えるとしましょう、いずれ戦ってみたいものですね、【フレイ・アルティア】【アイデント・セフェル】 【咲神永奏】)
(楽しみです)
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次回は、フレイに施設案内をしてもらうルゼ、そしてアイデントについてフレイに尋ねるルゼと、アイデントの力の強さについて語るフレイのお話
【今回新規登場】
【絶刀・一の太刀・逆撫】
魔力を纏った刀を下から上へと撫でるかのように鮮やかに切り込む技
【絶刀・二の太刀・逆鱗】
逆撫でと違い、激しく敵を弾き飛ばすような技
【絶刀・三の太刀・業】
絶刀の最終段階、強弱のバランスで相手の攻撃を流しつつ自身の最大火力をぶち込める
【Existens...aequalitatem...mors.initium...BRIONAC】
【顕現させよう平等に死を始める輝かしき神葬を】
かつて神が所持していたとされる光と稲妻を帯びた灼熱の神槍
神器故に神にも届く装備
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