遊)No.66「タイのタクシー事情」

 タイ、特にバンコク周辺ではタクシーは重要な移動手段だ————。


 基本、タイでは頼れる移動手段はバスかタクシーだと言っても過言ではない。首都バンコクではMRT(高架式モノレール)や地下鉄が走っているから、それを使うのが一番なのだが、最寄りの駅より少し歩かねばならないとなると、タクシーを乗ることになる。


 どんだけ、走っとんねん——、ってくらい、首都バンコクにはタクシーがうじゃうじゃ、と走っている。個人タクも法人タクも入り混じって。

 日本のタクシーの初乗りは幾らなのか、定かではないが、とにかく高いのは今も変わらないはず。タイではとにかくそれが安い。年々上昇しているとは言え、安い。しょっちゅう最近は値段が改定されるので、確かなことは言えないが、おそらく初乗りは40B(120円)ほどだと思う。


 かなり走ったなぁー、日本じゃ、メーターの料金が気になるような距離でも、こっちじゃせいぜい500〜600円くらいで済む。

 だから、庶民も気軽に利用する。

(もっとも、庶民の普段の乗り物は、バスだが)


 で、日本だとタクシーはよほど変なところを指定しない限り行ってくれるけど、タイのタクシーは基本、「乗車拒否」アリ、アリなんで、タイ人もタクシーを止めてまずすることは、運ちゃんに聞く。


 ———どこそこ、行ける?

 ——あぁーむりむり


 ってな感じで、運ちゃんは拒否することがあるのを覚えておいて欲しい。


 それと、タクシーを乗ることの「危険度」についてだが、まずよくあるトラブルは「改造メーター」被害だ。メーターが上がるスピードが異様に早い(笑)。こっちに居る人間なら一目でわかるような速さ。初めてタイに来た観光客なら、騙されても仕方ないだろう。

 軍事政権になってから、かなり摘発されたんで、最近はほとんど見かけなくなったが、ぱっと見てボロボロの車で営業している個人タクシーなんかはまだ、やってるみたいなんで、気をつけてくださいね。


 あと、深夜には乗らないこと。

 これはタイだけでなく、どこの国でもそうだけど、女性の深夜タクシー乗りは、タイ人でもしない。乗るなら2、3人で乗ること。


 バンコクの事情はこんなであるが、バンコクを離れると、極端にタクシーの数が減る。地方なんかは走ってないと認識すべきである。

 地方では、乗合バスならぬ、ピックアップトラックを改造した、小型バスみたいなんが走っているのが普通だ。ソンテウ——という名前だ。

 

 最後に、万が一、タクシーに乗って、料金トラブルとかなった場合、降りた場所が人気の少ないとこだと、黙って言いなりの金額を払いましょう。奴らは、同業者とのトラブルに備えて、ナイフやピストルでさえ、常備して走ってますんで、たかが少しの金額で命取られたり、怪我すると損なんで、そこんとこは割り切って払いましょう。


 命あってのものだね————デス。


 ——————————————

 タイを題材にした【新作を好評連載中です】

 併せて、ご愛読いただければ幸いです。


【古都水没】

“微笑みの国”——タイ王国で2011年に発生した巨大洪水と戦った日本人たちの100日の記録

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884330435

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る