人)No.61「国を知り、人を知ること」
タイ人の発想を考えると、少しはタイ人を理解できるのかもしれない——
タイ人の発想だって?………… んなもん、わからんッ!
ってのが率直な感想である(笑)
もちろん、国が違えば文化やしきたりが違って当然であり、小さい頃から親から受けた教育は、そのまま大人になっても変節することはほとんどない。
そのことは、どこの国でも同じだ。
よって、その国のことや人々を理解するというのは、そうそう簡単なことではないのだ。
タイ人だって、日本人が考えること、日本人の発想を理解することは難しいに違いない。
であるから、無闇に「理解しよう」などと考えないことだ———。
もしも、あなたが、異国に行って、長く住んだり仕事をしたりとするとしよう。当然ながらいろんな問題に直面する。
まずは言葉であり、食事であり、宗教など。
そんな障壁を少しずつクリアしながら、3年、5年と過ぎていくと、ある時期必ずと言って、その国をあたかも理解しきったつもりでいる自分がいる。
これは普通のことなんだが、極めて危険なことでもある。
我々、日本人が日本人であるアイデンティティーを確立するまでに、いったいどれだけの年月を要しているか考えればわかる。
その国のこと、その国の人々のことを知るには、3年や5年なんかでできるはずがないのだ。
まぁ、アジアやヨーロッパ、ラテン、とかいう地域や遠い昔の祖先の繋がりなどDNAちっくな関係で、比較的、親がある———ってな差はあれど、やはり、異国であり、外国人なのだ。
タイの飲み屋でよく漏れ聞こえてくる日本人駐在員の愚痴
———ほんと、タイ人ってなに考えてんだか、わからんよねー。
———タイ人のアホさには、もう我慢ならんし……
などなど、日頃から溜まり溜まったストレスを毒混ぜて吐きまくっている。
うむ、言いたいことは、わかる—————。
しかし、だ。君たちが発想の転換が必要なんじゃないのか?
日本人の発想、考え方をベースに語っているなら、いつまでたっても、その状態は変わらないゾ!!
日本のやり方、日本人の基準、日本人の発想方法、それらを最初から押し付けてはいないか? ここは、君、タイなんだよ? 日本じゃない。
我々、外国人はこの地で、働かせてもらってんだ、よ?? そこんとこ考え違い、夢夢なされるな————。
まずは、ベースはタイ人の発想、考え方の根本にあるものから理解しようと(出来る、出来ないは別で)することから始めんと、いつまでたっても軋轢と平行線の泥沼からは抜け出せないよ。
タイ人も同じ人間だ、我々外国人の努力を少しは肌で感じるようになれば、先方も「日本人の発想」につき考える時がくる。
そう、彼らにも考えてもらうのだ。そして理解してもらうのだ。
———俺たちが、働いているのは日本の企業であって、タイの会社じゃないんだよな、そっか……それなら、それに合わせていかんとな
って、なればベストなわけです。
まぁー、その道のりは険しく、時間が掛かるが(笑)
こっちで、うまくやっていこうと思ったら、こんなこと、ちと考えてみてくださいな。愚痴吐いて飲む酒は、美味くないでしょ?————。
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併せて、ご愛読いただければ幸いです。
【古都水没】
“微笑みの国”——タイ王国で2011年に発生した巨大洪水と戦った日本人たちの100日の記録
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