遊)No.58「タイマッサージ」

タイに来たら、まず、タイマッサに行く———、これ定番ですね。


なんせ、安い。

フットマッサ(足ツボマッサージ)ー250バーツ(750円)1時間

全身マッサージ(古式マッサージ)ー300バーツ(900円)1時間


 こんな感じだから、コスパはかなりいい。とにかく気持ちいいのなんのって、これはハマります。間違いなく。


ただ———ですよ。

「健全なお店」と「不健全なお店」があるので注意が必要だ(笑)


 大抵、「健全なお店」には個室がない。せいぜい、カーテンで仕切られるくらいだ。一方、「不健全なお店」は必ず個室がある。三畳一間の個室がw

 それと、マッサージを施術するのが断然若い子が多いお店。これは間違いなく、“そっち系”です。マッサージってかなりの重労働なんで、華奢な女の子には本来できない商売で、がっちり、ぼってりしたおばちゃんが、ぶっとい指でやってくれるようなとこは、「健全系」だ。もちろん、そんなおばちゃんに、「不健全な」ことされても、アレ、なんだけどね(笑)

 しかし、中には強者なおばちゃんもいる———。


———あたしゃ、テクで勝負よッ!!


                    みたいな(笑)


 以前、日本から出張で来た得意先の技術者をマッサージに連れて行ったことがある。初日のことだったので、お疲れだろうと思い、「健全系」のお店を選んで行ったのだが………


 件の出張者には、40後半のおばちゃんが着いた。ごっつい腕のおばちゃん。体型もぼっちゃりとした、力持ちタイプ。

 生憎、全身オイルマッサージ用の個室しか空いてなくて、彼はそこに

“幽閉”されることになった。


 一時間後、彼は放心顔で、部屋を出て来た————。


 その後の飲み屋さんで聞いた話。


——やられてもた。

——へ?

——いや、あの、おばはんに、襲われて、やられた

——はぁ?

——だからぁー、抜かれたの!、ちゅばちゅば、、、と!!


 私は、必死で笑いを堪えて訊ねた。


——ひょっとして、デブ専&熟女専、ですか? Kさん、って

——ちゃうわいッ!


 それ以上聞くと、機嫌を損ねそうでやめましたが、要するに彼は理性に負けた野獣だったんです(それしか理解する術がないw)


男ってのは悲しい生き物で、脳の中で理性と欲望が葛藤し、理性がすんなり負けてしまうことが多々あるのだ。

 いくら、相手が“ありえへん”ような女子でもだ。


 あの、おばちゃんのテクに負けたんでしょうな(笑)

そこに誘導するまでのテクも、すわッ!、ってなってからのテクも、老練の極みで、敢え無く撃沈(チン)してもたらしいです<ご本人の言い訳ですが(笑


 で、彼は名言を残してくれました。


個室はいかんぞ、個室は。んでもって、って時折指で誘ってくるのは、もう絶対拒絶せんとな——と。


 私、口にはしませんでしたがね、胸の内で言ってやりました。


——(いやいや、何言おうが、あんた、ケダモノだよ!。ほんまにッ)


 タイマッサ初心者は、彼の「金言」をよぉーく覚えておいてくださいませネッ!!


 【個室】と【チョンチョン】には気を付けろッ———


(今、思い出しただけで、腹が痛いwww)


————————————————

タイを題材にした【新作を好評連載中です】

 併せて、ご愛読いただければ幸いです。


【古都水没】

“微笑みの国”——タイ王国で2011年に発生した巨大洪水と戦った日本人たちの100日の記録

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884330435     

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る