医)No.55 タイの救急車

 タイにも当然、日本の【119】に相当する、救急車を呼ぶ際の番号がある——【1669】である。もちろん無料である。

 しかし、我々、外国人がこれを利用すると、指定しない限りタイの国立や公立の病院へ搬送される。殆ど日本語は通じない。

 これに対して、日本語通訳を常駐させている私立の病院、例えばサミティベート病院などは、自前で救急車を持っている。呼べば速攻で来てくれるが———有料なのだ。1000バーツ(約3000円)以上かかる。なので、タイ人庶民は絶対呼ばない(笑)


 しかし、無料であれ、有料であれ、困ったことがある。

 バンコク市内で救急車呼んでもほとんど意味ねーじゃね?と思わせるのが例の交通渋滞。

 確かにタイでも緊急車両が通る際にはみんな道を空けようとするのだけど、いかんせん渋滞が酷く、路肩駐車も多いので緊急車両も立ち往生っていう光景をよく見かける。

 よって私などは思うのは、自分で意識があって何とか自力歩行できるなら「バイクタクシー」を使うのが一番なんじゃないかと。

 そうじゃない場合———倒れた、とか骨折したとか、そんな場合は救急車を呼んで待ってる間に死んじゃうんで(笑)、自分の車を誰かに運転してもらうか、タクシーを使う方が早いと思っている。

 いづれにしても、日本よりは確実に病院に辿り着くまでの時間が掛かるのは事実だ。

 よって、ゼッタイ倒れられないのだ、一人では————。


 私なのど最近思うのは、一人でコンドーに居る際に、例えばトイレで倒れた、なんてことになると、おそらく2、3日は誰も救出に来てはくれないだろう——と。


 それほど、海外でも一人暮らしというのは「危険」と隣り合わせなのだ。若くて元気な人はそんなこと考えないだろうけど、ある程度の年齢や持病を抱えている駐在員はイザって時のことを常に考えて置かねばならない。


 私など、トイレに入る際も携帯電話は手放さない(笑)

 あと、同じコンドー、やアパートの住んでいる日本人とは出来るだけ普段から仲良くしておくこと。困った時は相身互って言うし———。


 ってことで、まとめると。


 タイでは救急車はアテにならんッ!!—————ってことです。


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併せて、ご愛読いただければ幸いです。


【古都水没】

“微笑みの国”——タイ王国で2011年に発生した巨大洪水と戦った日本人たちの100日の記録

https://kakuyomu.jp/works/1177354054884330435

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