第2話学校に行ったもよう。
妹に嵌められ、学校に連れてこられてしまった。クラスは事前に催眠で俺と桃華は同じにしてあったから良いものの…まぁ、勿論席も隣にしたが。
「おにぃちゃん…!…またさいみんつかって…」
桃華はすかさず俺に文句を言う。
「じゃあ、桃華は俺と離れたかった?」
お決まりの返し文句。これを言えば桃華は…ほら……やっぱり。
「ばかぁ…!…」
顔を真っ赤にしながら、俺に悪口言いつつぽかぽか痛くも痒くもないやわやわパンチを繰り出してくる。昔から変わらない桃華の仕草が、俺は大好きだ。目付き凶悪、仏頂面、オマケにピアスだらけの金髪、完全不良の俺でさえ自然と微笑んでいる。桃華が俺以外の誰かに取られようものなら、そいつは本当に、マジの方で八つ裂きにして殺す。それくらい俺は桃華が好きだ。気持ち悪い?構わない。まわりに何と思われようが、桃華が嫌で無い限り、俺は桃華の事を好きでいる。と、まぁ、認識を再確認していたところに、悪そーなオニーサン等が絡んで来た。
「夢魔が調子のってんじゃねぇぞ!」
「リア充爆発しろ!」
「つーか一年の癖にイキってんじゃねぇよ!!」
あ、雑魚のセリフだ。リア充爆発しろ?それは俺だって賛成だ。だって俺、リア充じゃねぇし。妹とは結婚出来ないんだぞ?何処がリア充な訳ですか。教えて頂きたい。と、思いつつオニーサン等への当て付けのように桃華を座っている俺の膝に乗せ、桃華以外にはバレないようにスカートの中に手を入れつつ、桃華の頬にキスすると、オニーサン等が
「ア”ア”ア”ア”ア”ア”ア”」
と叫びだす。
「おじさん…うるさい…!…」
桃華がオニーサン等に言い放つ。(勿論俺の手を
俺が何かをやらかしてしまったとき、一時的に時間が巻き戻る。その時、俺は、正しい答えを選択出来る。ただし、それが、俺にとって良いこととは限らないが。
俺は選択した。桃華が泣かなくて済む道を。桃華が泣かなくて済むのなら、俺はどんな仕打ちだって受けよう。…………………………………………………………………………、とは言ったが、何故こうなった。女が俺にまとわりつくのはわかる。だが、何故男まで俺を追いかけている!?理由は簡単。正しい選択が誘淫だったからだ。とりあえず逃げねば。
「桃華っ!」
桃華に手を伸ばす。
「おにぃちゃん!」
桃華は俺の手を取る。俺は桃華を姫さん抱きだったか?をして走る。後ろには気色の悪いゴミ共が来てるからな。…………学校を何周かしていると、多分俺達の隣のクラスに顔を知っている奴から声を掛けられた。
「龍くん!こっち!!」
ありがたい。俺にも救いは来たか。トップアイドル李琉様だ。
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