サキュバスVSインキュバス

a.p

第1話兄は妹が好きすぎるもよう。

「…に…ちゃ…」

誰かが呼んでる気がする…誰だ…?…

「おにぃちゃん…」

俺をそう呼ぶのはこの世で一人。俺を呼んでいるのが我が妹、桃華だと気付き飛び起きる。

「おにぃちゃん。やっとおきた。がっこー…いこ?」

「学校?…今日からだったか…」

俺達の家系は夢魔。学校なんてもの、今まで縁は全くと言って良いほど無かった。だが、訳あって四月から夢魔も学校に通うことになっていたのだ。

「そうだよ…おにぃちゃんおそい…」

何故かやたらと張り切って朝から起きている妹の腰に手をまわし、俺も屈んで、桃華とおはようのキスを交わして…笑っておはようと言う。妹は照れて顔を真っ赤にし、顔を隠す。可愛い仕草につい、除きこんでもう一回、今度は胸元にキスをした。

「これいじょうはだめっ…!きょうからがっこーある…から…!…」

「わかったよ…仕方無いな…」

渋々、不承不承、俺は妹とイチャつくのをやめて、制服、とやらを適当に着て、適当に、妹と学校に行くことにした。とでも思ったか。俺は学校なんかにこの時間を邪魔されたくない。桃華には悪いが誘淫させてもらう。ん?桃華を誘淫しようと思ったが効かない……?…まさか………駄目だ。してやられた。妹が先に俺に誘淫を使ったらしい。ただでさえ桃華しか眼中に無いのに、妹から仕掛けられたら、俺は弱かった。結論。俺は妹によって誘淫からの催眠に誘導され、まんまと嵌められ、学校に行く嵌めになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る