第41話






◇陸奥水道局




3名の男たちが入り口を見張っていた。


男たちは拳銃を持っており、明らかに宗介たちを警戒している。



グサ!



一本の矢が一人の男の肩に突き刺ささり、男が倒れた。


『来たか!』他の男たちが一斉に銃を構えた。


しかしすでに宗介は男たちたの間合いを詰めていた。


宗介は弓を腰の後ろに貼り付けると、拳銃を持っている手を掴み瞬時に投げ飛ばした。


もう一人の男が銃を構えたのを横目で確認すると宗介は素早くしゃがみ込み、腰に貼り付けていた弓を再び取り矢筒から矢を取り出し、放つ。


矢は男の左肩を射抜き、男が悶絶しながら倒れ込んだ。



投げ飛ばされた男が起き上がろうとしていた。


宗介はその男の顔を蹴り上げ、気絶させた。





そして水道局の中へと入っていった。






微かな物音を感じた前島はナイトイーグルが来たことを察した。



『やつが来たぞ、警戒しろ』


他の部下たちが一斉に入り口方面へと向かった。



ビジネススーツ姿のままの前島は目の前に置かれた小さな箱を見つめていた。


前島はその箱を開けた、そこには真っ赤に染まった液体がアクリルケースの中に収められていた。


そのケースを水道管の上にセットし、横に小さな小型爆弾をセットした。


そこには液晶のデジタルタイマーが表記されていた。








水道局内に潜入した宗介は、薄暗い廊下を歩いてた。



廊下には職員と思われる人たちが倒れている・・そのすべてがすでに息をしていなかった。


居た堪れなくなっていた時に廊下の向こうからKINGの部下が大勢で押し寄せてきた。


宗介が矢筒に手を掛け態勢を整えた瞬間、後ろから聞き覚えのある女性の声がした。


『しゃがんで!』


宗介は言われるまま、その場でしゃがんだ。


その上を黒い何かが飛び越えていき、目の前の男を蹴り飛ばした。



『ここは私たちに任せなさい』ブラックカイトだった。


【”私たち・・”?】


宗介にはブラックカイト一人しか確認できていなかったから不思議に感じていた。


『後ろを見て』 



言われるまま後ろを振り返った宗介は驚いた。


そこには黒い戦闘服と装備を身にまとった特殊部隊の男たちがいた。




『ZACKの特殊部隊、”ジェネシス”よ』






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