第40話
1
野上が県警の車で現場へ向かおうとしていた時、滝沢瑞穂が現れた。
『瑞穂!、お前何やってるんだ』
『KING・・・・なのね・・』
『まだ断言できないが、おそらくそうだろう』
『土方市長が殺されたって・・』
『ああ、しかも殺ったのが前島副市長だ・・・』
『てことは・・まさか・・』
『前島がKINGかもな』
2人が会話してる目の前にダークグリーンの真新しいスーツを身にまとった宗介が現れた。
『ナイトイーグル・・』
【陸奥が危険にさらされている、一刻も早く住民を避難させろ】
『どう言うことだ』
【KINGはウイルスを陸奥にばら撒き、街を破壊するつもりだ】
『QUEENがそう言ったのか』
宗介は無言で頷いた。
【オレたちはKINGの横行を止める、だから君たちは住民の避難を頼む】
『前島がKINGなの?』滝沢瑞穂が宗介に聞いた。
【そうだ、陸奥市もそれに絡んでいる】
『なんだって・・?』
【詳しく話している時間はないKINGの持っているウイルスは水道管で流される、住民には水道水を飲まないように注意喚起も頼む】
『KINGは・・お前に任せる、絶対に止めろ』
【ああ、】
『こっちはオレたちに任せろ』
野上はそう言うとスマホを取り出しどこかへ電話を掛け出した。
宗介は少し滝沢瑞穂の方に振り向くと無言で頷き、その場を去った。
2
鳥飼楓は楠木家の玄関にいた。
宗介にあることを頼まれていたからだ。
インターホンを鳴らす。
『はーい』奥から女性の声が聞こえた。
扉が開き、長女の和美が現れた。
『突然、すみません 楠木宗介さんの知り合いのものです』
『え・・! 宗介があなたと・・知り合い・・?』和美は楓のことを知っていた。
それもそのはず、鳥飼楓は日本が誇る大企業の若きリーダーであるため、度々メディアにも紹介されていたからだ。
『ええ、ちょっと少し縁がありまして』
『そうですか・・知らなかったわ、宗介があなたと知り合いだなんて・・』
『実は、今非常に陸奥が危険な状態です 宗介くんの頼みであなた達の避難をお願いされました』
『どういうことですか・・?』
『すみません、詳しくはまだ話せませんが、陸奥がテロの対象になっています』
『宗介はどこに・・?』
『彼は市職員として住民の避難に向かっています』楓は姉たちを心配させないように計らった。
『わかりました、すぐに準備します』
和美はそう言うと奥へと引き上げた。
そして楓の車で3姉妹は避難場所へと向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます