第40話








野上が県警の車で現場へ向かおうとしていた時、滝沢瑞穂が現れた。


『瑞穂!、お前何やってるんだ』


『KING・・・・なのね・・』


『まだ断言できないが、おそらくそうだろう』


『土方市長が殺されたって・・』


『ああ、しかも殺ったのが前島副市長だ・・・』


『てことは・・まさか・・』


『前島がKINGかもな』


2人が会話してる目の前にダークグリーンの真新しいスーツを身にまとった宗介が現れた。



『ナイトイーグル・・』


【陸奥が危険にさらされている、一刻も早く住民を避難させろ】



『どう言うことだ』


【KINGはウイルスを陸奥にばら撒き、街を破壊するつもりだ】


『QUEENがそう言ったのか』


宗介は無言で頷いた。



【オレたちはKINGの横行を止める、だから君たちは住民の避難を頼む】


『前島がKINGなの?』滝沢瑞穂が宗介に聞いた。


【そうだ、陸奥市もそれに絡んでいる】


『なんだって・・?』


【詳しく話している時間はないKINGの持っているウイルスは水道管で流される、住民には水道水を飲まないように注意喚起も頼む】



『KINGは・・お前に任せる、絶対に止めろ』


【ああ、】


『こっちはオレたちに任せろ』


野上はそう言うとスマホを取り出しどこかへ電話を掛け出した。




宗介は少し滝沢瑞穂の方に振り向くと無言で頷き、その場を去った。










鳥飼楓は楠木家の玄関にいた。



宗介にあることを頼まれていたからだ。





インターホンを鳴らす。


『はーい』奥から女性の声が聞こえた。


扉が開き、長女の和美が現れた。



『突然、すみません 楠木宗介さんの知り合いのものです』


『え・・! 宗介があなたと・・知り合い・・?』和美は楓のことを知っていた。


それもそのはず、鳥飼楓は日本が誇る大企業の若きリーダーであるため、度々メディアにも紹介されていたからだ。


『ええ、ちょっと少し縁がありまして』


『そうですか・・知らなかったわ、宗介があなたと知り合いだなんて・・』


『実は、今非常に陸奥が危険な状態です 宗介くんの頼みであなた達の避難をお願いされました』


『どういうことですか・・?』


『すみません、詳しくはまだ話せませんが、陸奥がテロの対象になっています』


『宗介はどこに・・?』


『彼は市職員として住民の避難に向かっています』楓は姉たちを心配させないように計らった。


『わかりました、すぐに準備します』


和美はそう言うと奥へと引き上げた。




そして楓の車で3姉妹は避難場所へと向かった。





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