第33話






『スティンガー・・・?』野上が聞き直した。




『本気だ・・KINGは本気でオレを殺しに来ている・・』



スティンガーと呼ばれる男はゆっくり1ボックスから降り立つと護送車の後ろに歩き始めた。



M県警の特殊部隊が駆けつける。



『止まれ!』


スティンガーは素早く持っている拳銃をを取り出すと迷うことなく特殊部隊の警官に発砲した。


『うわ!』


特殊部隊が次々に撃たれて倒れていく。



『何者だ・・・あいつ・・』野上は手際よく特殊部隊を対していくスティンガーを見て呟いた。



『元傭兵だった・・それ以外の経歴はオレも知らない・・ただ・・』


『ただ・・?』


『スティンガーは狙った獲物は絶対に始末する・・・』



スティンガーは弾切れした拳銃を捨てると部下から新しい拳銃を受け取る。



そして護送車の後ろのドアの鍵の部分に拳銃を数発撃ち込んだ。



扉がゆっくり開く。




『悪く思うなよ、QUEEN』



『・・スティンガー・・』


『銃を降ろせ!』野上は自分の拳銃を構えてスティンガーに警告した。



『お前に用はない』スティンガーは野上に向けて発砲する。


咄嗟に体を反転させ交わしたが、弾丸は野上の脇腹をかすめた。



『!!!・・・』


野上はその場で疼くまる。



『・・くそ・・・』



『KINGの支持か・・』


『オレは金で雇われただけだ、お前を始末しろと』



『オレは何も話していないぞ・・』


『それはオレには関係ない、こっちはビジネスでやってるんでな』スティンガーがQUEENに銃を向けた。



その時、1本の矢がスティンガーの腕に命中して、構えていた拳銃が下へ落ちていった。



スティンガーは矢の飛んできた方向に振り返る。





【QUEENから離れろ】





そこには既に次の矢を弓にセットし構えている”ナイトイーグル”がいた。






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