第2話
テレビでは昨夜に起きたATM強盗のニュースが流れていた。
『またナイトイーグルよ』
4人でテーブルを囲み、朝食を食べながら次女の清美が言った。
『ここんところナイトイーグルばっかり頑張ってるけど、警察はどうしたのよって感じ』三女愛美が会話に加わる。
『これだけ犯罪が増えれば警察の人員も足りないのよ』和美が冷静に話す。
『街は復興したけど、犯罪が増えたわね・・』と清美。
『ナイトイーグルに感謝しないと』と和美が話す。
宗介はその会話に入ることなくただテレビのニュース映像を見ていた。
フードを目深く被った男が素早く立ち去る映像だった。
『でも弓矢が武器って・・父さん思い出すわね』愛美が切り出した。
『そうね、宗ちゃんは熱心に教えられたわよね。私たちはすぐに飽きてやめたけど』和美が当時を思い出しながら言った。
『ナイトイーグル、宗ちゃんだったりして!』と清美が突然言い出した。
『そんなワケないでしょ!』と宗介は否定した。
『そうよね、あなたは優しすぎるわ』と和美。
朝食を終えると宗介は出勤の支度をした。
宗介は仏壇の前に座り父さんと母さんが仲良く寄り添う写真に向かって
手を合わせた。
『いってきます』
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