お尻が…てへぺろ!①

 私、あいみてのは少々特殊なお仕事をさせていただいております。故に少々、食生活も勤務時間も不規則になりがちでございます。

 そんな不節制が招いた、お恥ずかしいお話を一つ。え?お恥ずかしいお話しかない?オホホホホ。ここまで来たら、最早、この様なお話にお付き合いくださっている読者の皆様に何を隠す必要がございましょうか?私は既に丸裸でございます。全裸で草原を駆けている様なものでございます。

 *想像する事はおやめくださいませ。


 先にも申しましたように、20代前半私はファストフードを主食としておりました。寝る間を惜しみ趣味と遊びとお仕事をしておりました。あれは、お仕事を始めて二度目の冬だったように記憶しております。不節制極まりない生活の中、1週間ほど、とにかく寒い寒い場所で1日中パイプ椅子に座り業務に就いておりました。その業務の最終日前日から何となくお尻に違和感を感じておりました。何となくムズムズしていたのです。それは何となく、しかしか確実に私のお尻を蝕んでいることのサインだったのですが、その『初めて』感じる異変が何を意味するのかわからなかったのでございます。てんやわんやの最終日を終えた翌日、ムズムズだったお尻の異変は痛みに変わっておりました。何だろう?これは?耐えれない痛みではなかった為、その日も滞りなく仕事をし、家に帰ったのでございますが、痛みの理由がわからず少々恐ろしくなってまいりました。私のお尻に一体何が起きているのか、、、。困った時に持つべきものは看護師の親友でございます。

 迷いなく彼女に電話いたしました。

「どうした?」

「お尻が痛いのです」

「尻もちでもついた?」

「いえいえ、あの、もん様が、、」

「あ、痔?」

「痔?やまいだれに寺?」

「正解。痛いんでしょ?鏡で見てみた?」

「いいえ、鏡など思いもしませんでした」

「立ちっぱなしとか、寒いとこにいなかった?」

「、、いました」

「多分それね。病院行きなさい」

「何科に行けばよろしいのでしょう?」

「肛門科、消化器外科、ま、酷くないなら内科でもいいよ」

「内科しかわからないですぅ」

「じゃ、内科でいいわよ。座薬か軟膏くれるから。よっぽどなら専門医紹介してくれるわ」

「痛いんですぅ」

「歩ける?」

「はい」

「じゃ、まだ大丈夫よ。歩けないくらい痛くなるから」

 そう言って電話の向こうで豪快に笑う親友がおりました。

「ありがとう。そういたします」

「冷えは天敵よ。お大事に」

 何となく原因がわかり安堵したところで、鏡で確認すると言う難題が残されたのでございます。自分の身体とはいえ、生まれてこの方マジマジ見た事など無かった私は戸惑いました。皆さんはおありなのかしらん?しかしながら、確認しない訳には参りません。お風呂の時に意を決して鏡に背を向け振り返ったのでございます。私の脳内イメージはセクシーグラビアアイドル風だったのですが、そこに映る姿はどう見ても『森永エンゼル』落胆いたしました。あ、いえ、本題は患部の確認作業でございます。ジリジリと鏡に近づき、よく見ますと…お尻が…お尻が…

『てへぺろ!!??』

何というありさま!!つまり、そう言う事でございます。はい。見たところで何の解決にも、なりませんが衝撃のてへぺろを確認し、明日朝一で病院に行こうと誓ったのでございました。

 そして一夜明け、痛みは激痛となっておりました。歩く事すらままならぬ程にございました。両手で臀部を広げながら歩きたいほどでございます。しかしながら、うら若き乙女がその様な姿を晒すわけにもいかず…ようやく身支度を整え、とりあえず職場に向かいました。(職場のすぐそばに住んでおりましたので、色々その方が早いと思ったのでございます)


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