第24話 おっさんとおっさん

二人で街中にでて買い物をしてあるく、思えばこの街にきてかれこれ1か月半が過ぎようとしているが

宿、ギルド、アイテムショップ、ギルドの受付のリリに教えてもらった武器屋以外いったことがない。


リドリーの後についていくと色々な人がリドリーに声をかけてくる。

皆顔なじみなのか親しげに挨拶をしたり軽い世間話を一言二言いってくる

そんな風に顔を出す店すべて顔なじみのようでリドリーも慣れた感じで注文する

どうやらちょっとしたもの以外は店のほうで宿に届けてくれるそうだ。


すべての注文がおわり二人で考えた証を形にしてくれる工房へ向かっていると

急にリドリーが足を止め 小さい声で


「げっ・・・アマガイさん・・・少し遠回りしてもいいですか?」


と複雑な表情で言ってきたので かまわないよ という会話をしていると 通りの向こう側から


「おぉ~! リドリー!!! 会えてうれしいよ!」


と3人組の真ん中の男が大きい声で手を振りながらこっちにむかってきた

リドリーは 気づかれたぁ・・・ とため息交じりにつぶやいて 俺に向かって 無視していいんでいきましょう とそいつらをスルーして 歩き始めた。


「おいおい リドリー 俺と君の仲じゃないか 無視するなんてひどいな」


とリドリーの肩をつかんできた。

知り合いなのかな?でもリドリー心の底から嫌がってるな


「こんにちわ ベイク ただあなたとは、たまたま同じクラスになっただけの仲だから じゃぁこれで」


とリドリーは抑揚なく淡々としゃべりベイクという少年のほうを向きもしないで進みそうになる。


「つれないな 学園内でベストカップルといわれてる仲じゃないか」


としつこくリドリーの前に回り込みニヤニヤと下衆い笑顔で話しかけている。後ろの二人は取り巻きかなんかなのだろうなとみていると


「それはあんたらが勝手に言ってるだけ 私は迷惑してるの 家の買い物の途中なの邪魔しないで」


とリドリーがさらに冷たい言い方で返す。


「ここであったのも運命だし、これから遊びに行こう」


と強引にリドリーの手をつかみ連れて行こうとする


「いたっ! 離して! 誰があんたと一緒にいくもんですかっ!」


とリドリーが暴れ いい加減に言うこと聞いて俺に付き合えって言ってんだろ! とベイクなる少年がきっと本性であろう素がでてリドリーを殴りそうになったのでとりあえず


ドンッ!


横から蹴ってみた。

すると クヒッ と言いながらわき腹からくの字に曲がって2mほど吹っ飛んだ、その拍子にリドリーをつかんでいた手が離れたが蹴った勢いに巻き込まれリドリーがバランスを崩したので受け止め怪我がないか確認すると 大丈夫です ありがとうございます と起き上がり礼をいってきた。


「ところでアレはなんなんだ?」


という俺の問いにリドリーがげんなりしながら リドリーが通っている学園のクラスメイトで、ものすごーーーーく 嫌な奴なんです と力説した。



「ぐはっ・・・・なんだおまえ! 俺が誰だかわかっているのか?・・・・」


とダメージが残っているのか生まれたての小鹿のように足をプルプルいわせ両肩をそれぞれ取り巻きの2人に支えられこっちに向かって言ってきた。


「リドリーのただのクラスメイトで ものごーーーく嫌な奴」


俺はさっきリドリーから聞いた情報をそのまま伝えると ベイクは なっ!? と驚愕して震える手で俺を指さして驚きながら


「そもそも てめぇは 誰でリドリーのなんなんだよ!?」


と言ってきたので


「ん? 俺はやd「彼は私の大事な人よ!」だけど?・・・ん?・・・えっ?!」


俺のただの宿の客だよにかぶせてリドリーがとんでもないことを言ってきた。


「わかったなら もう 私にかまわないで いこう」


と俺の手を握りスタスタと歩き始めた。


そんな二人を見てベイクは みとめない!俺はみとめないからな!! と叫んでいた。


それをみてリドリーに いいのか?あれ? というと今は学園が2か月休みだから会うのは来月だし

気にしないといって工房に向かって歩き出したので なんかあったらいえよ? とだけいいあとについていくと、ほどなくして 工房についた。木でできた可愛くておしゃれなドアをリドリーが開けながら


「ライネルさぁん! リドリーですけどぉ 今大丈夫ですかぁ!?」


と大きな声でライネルさんという人に声をかけた。

すると店の奥から


「リドリーちゃん? 大丈夫よぉ~ 奥にはいってらっしゃいぃ~」


と妙に甲高い声で返事が来た なぜかしらないが俺は背中がゾクゾクし変な汗がふきだし防衛本能が警鐘を鳴らしたが リドリーにいきましょうと手を引かれ店内の奥へと入っていくとそこには・・・・・

身長が2mをこえるガチムチなおっさんがタイトなワンピースを着て立っていた。


「こんにちわライネルさん!お願いがあってきたんですよ!」


とそのガチムチなワンピおじさんに抱き着きながらリドリーが言うと あらなにかしら? と優しく受け止めながら言っている そして リドリーを優しく見ていた瞳のままこっちをみてきた


「リドリーちゃん? そちらの素敵な殿方はどなたかしら?」


とリドリーに問いかけているが目線は俺からはずさずむしろ獲物を狙う目になっていた。

リドリーは うちのお客様でアマガイさんっていうんですよ! と満面の笑みで説明した。

その説明を聞いてライネルさんは目を細めながら ふぅ~ん といいながらつま先から嘗め回すように上まで全身をみて なかなかの逸材ね と意味も分からず納得していた。


「それでリドリーちゃん 私に頼みって何かしらん?」


とリドリーの頭を撫でながら聞いてきて これを作ってほしいんです! と俺と一緒に完成させたデッサン画をみせた ライネルさんはそのデッサンを見て これはなにかしら? と聞いてきたのでリドリーが

俺がリドリーに話した内容を簡単に説明した。


「ふむ・・・いいわよ・・・・作りましょう・・・・ただし2つ条件があるわ!」


と俺に向けて言ってきた なんでしょう? と一抹の不安を胸にきいてみると


1つめは素材は私に全面的にまかせてくれること

もう1つは


「私も信者なかまにしてちょうだい!」

「「へっ?」」


その発言に俺とリドリーがハモりながらびっくりした。

ライネルさんは真面目な顔をして 人々に忘れ去られた女神そしてそれを支えようとする心 素敵だわ!!


と大真面目にいってきた リドリーが やったぁ!!! ライネルさんありがとうございます!! と

アイネスさんに抱き着く。


「とりあえず 試作品を明日までに作ってみせる!明日の夕方またきてちょうだい!」


と職人の顔になりこちらにいってくる 俺はありがとうございます よろしくお願いしますといい

リドリーと店を出てた。


 店を出るとリドリーが ライネルさんはこの街一番の職人さんなんですよ! といい

人は見かけによらねぇなぁと思いながら二人で宿屋に帰ってきた。

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