隣のアパートが何だか強そう

 最近近所に奇妙なアパートが建った。

 どっからどう見ても普通のアパートなんだけど、一箇所変な所がある。言ってしまえばその一箇所変な所があるくせに、他が普通すぎるから、このアパートは奇妙なんだ。別に奇妙で困ることは無いし、ちょっと気になるレベルなんだけど、1時間ぐらいは見ている。なぜかって言うと友達の家の隣のアパートがその奇妙なアパートで今友達の家に遊びに来ているからだ。でも、遊びに来たきっかけも、友達から来た「近所に面白い建物が建った」とメールが来たのがきっかけだから、まあ、奇妙なアパートを見に来たと言う事になるんだろう。僕が今友達の家から見ている場所、すなわちメールに添付されていた画像、アパートの変な所とは、塀に取り付けられた板に記されたアパートの名前だ。

「やっぱり気になるだろ?」

「確かに面白い建物だな」

「普通のアパートで言うと…… 単位何になるんだ?」

「棟とかじゃない?」

「そうだよな。でもそこの変なアパートだと……」

「号機!」

「なんど見ても聞いても笑えるな」

「あぁ。アパートの名前が『アパート二号機』だなんて誰が考えたんだろうな」

「もしかしたら誰かが悪戯で変えたのかもな」

「面白いわー」

「『一号機』はどうした?ってな」

「ハハハ そこになんだかセンスを感じるな」

「でも変だな。誰も住んでる気配が無い」

「もしかしたら大型ロボットとかかもよ」

byラキヘンテ


元http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=406143

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る