第20話 遺書②
今日、このまま死んでは原因がわからないだろうと思い、この文章を書いています。心が狂いそうで書かずにはいられなかった。
ネットや本で自分と同じ症状の人がいないか、ずっと探していました。何か解決方法はないのか?どうやれば立ち直れるのか?
会話をしないので、店で注文する時は声がかすれます。人と会話ができないので文章にしようと思いました。
死を前にして驚いた事があります。やりたい事が無かった事です。金を使って飲む、買う、打つ、そういった心からしたい欲望が何もないのです。仕事しかしてこなかったなぁ。趣味や彼女でもいればまた違ったのか?自暴自棄になっての犯罪は性格からいって無理でした。煮え切らない男だと苦笑します。
でも強いて言えば、今まで逃げていた事に正面から向き合えたらなぁと思いました。色々なことのツケが自分を追いかけて来たんじゃないかと。
ああ。支離滅裂な文章。よく分かりませんね。
なぜか今日宝くじを買いました。バッグに入れておきます。マンションの部屋、その他諸々の手続き、本当に申し訳ございません。死後、自分の貯金を使ってください。
バカ息子ですいませんでした。
産んでくれて、育ててくれて、一緒に居てくれてありがとう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます