第3話
携帯の画面を覗いているという噂が広まっているようだった。動画もアップされてる…。
その中で私は、誰がそれを行っているのか、見渡してみた。
私が見ていると知ると、広間には大勢人が集まって、喜んでいるような顔をして、いやねぇ…と言いあっているのだった。
携帯の画面を見せられたことが一度あった。
それは、国分寺の近くだったような気がする。
電車内で、背の低いメガネをかけた若い男性と、女子高生がわたしの携帯の上に自分の携帯を乗せてきた。
女性のは上で、若い男性のものは私の下にあった。
書く事で恨みを持たれ、騒がれるかもしれない。
もしかしたら、
でも多分このことを言ってる嘘つきがあの人だとか
自分の事を注目されたいのだとか言ってまた悪い噂を流される。
女子高生は合図をした。
すると、社内の数名の人が一斉に、
「あの人は〇〇の人なんですよ。」
という。
後日、何でそんなことをしたの?と聞かれてるシーンも何となく聞いた。
「私の知り合いは、〇〇だよ。」
私は〇〇とは関係がなかった。
そのうち、〇〇と同じ種類の団体の、××と言われるようになった。
〇〇と××は相いれないので、しかしどちらかだろうと疑わせるには充分だったのだろう。
引っ越しを3度したのだが、いずれも逃れる事が出来なかった。
国分寺付近では〇〇という噂が流された。
高円寺では、××の幹部という噂が流された。
もしかしたら噂を流した両者は繋がっているのかもしれない…そんなことを思ったが
××の人は後日捕まった。
私はもちろん××の人ではなかった。
ずっとうわさが流れ続けていて幻聴も聞こえるようになった。
その頃はお金がなかった。結構やつれておっかなかったと思う。
刺されるかもしれない、そんな風にも言われたことがある。
私は傷ついたけど、人にとって私が傷つくことはどうでもよい事だと思った。
私は死ぬべき人間なのだろうかと思った。
多分噂が広まった原因は、挨拶をしたせいだと思う。
私の挨拶の仕方はとても不自然だ。
また、あまり話して友達になりたいタイプだとも思えないので、気持ち悪くてそういう風に噂を流されて近づかれないようにしたのだろう。
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