戦後処理とノースウッド開拓
さて、ロゼさんとやらはダニオ氏を見張らないといけないとのことで、ろりメイドたちを引き連れ彼を追って次元転移していった。結局何だったんだろう? まあ、深く考えたら負けなのは、この世界に飛ばされてきてずっと共通する真理である。
彼らが残していった兵たち、後、砦攻防戦で投降してきたのと合わせて5000ほどの人員が加わった。コンビニからの支給で食料をある程度保証するが、ずっとこの人数を食べさせてゆくには厳しいものがある。
ということで、ノースウッド近辺の開拓をさせることにした。そして有事には兵として動員される。いわゆる屯田兵である。
ドーガとルイに預けて訓練を施す。ここでふるいにかけることで、本来兵士向けでない資質のものを兵役から外す。ただ、後方支援や開拓などで働いてもらうので、別に彼らを見捨てるわけではない。
そして、戦いに向いた兵を抽出し、訓練の成績によってさらに選別する。最終的にドーガ直下の兵が500に増えた。あとは冒険者などに振り分ける。それ以外の人員は各地に小規模なキャンプを作り、そこに配置してコンビニで使うイモなどの作物を栽培してもらった。
冒険者になった者たちは各キャンプに所属させ、周囲の素材調達やモンスター討伐についてもらう。また、正規兵の補助の役割を担ってもらう。
四天王?の手勢は結局それ以上接近してくることはなかったが、土を盛り上げて土塁を築いた程度ではあるが拠点を築かれてしまった。厄介なことにならなければいいが…‥。
さて、ここまで、どこの戦略シミュレーションだよって内容だったが、ようやく本来の話に戻ろう。ノースウッド店で管理する地域が広がってきたので、新たにできたキャンプに出張所を置くことにした。
ドーガの訓練はコンビニ店員教育も含む。というかもともと甘ったれた貴族の坊やを訓練されたコンビニ店員にするための特訓コースであったのだ。なぜか軍事訓練っぽくなっているのは俺の悪乗りのせいである。後悔はしていない。
4つの支部ができたので、そこに簡易店舗を置く。薬品と食料などの販売ができるようにする。同時に素材回収ポストを置く。あとは開拓に使うための工具はキャラバンに定期的に運ばせた。
コボルドやゴブリンなどのほか、オーガ、エルフなど様々な種族がいる。もともとラグランの近辺の集落には様々な種族が入り混じっていたので、人間じゃないとどうこうというのは無い。どうもそういった対応も彼らには新鮮だったようだ。
ゴブリンは手先が器用で道具を作ることに長ける。コボルドは持久力に優れ、ひたすら木々を伐り開拓を続ける。オーガは力に優れ、開墾や土木工事に力を発揮した。エルフたちは優秀な弓兵であり魔法使いであった。エルフの狩人が獲物を持ち帰ると集落が喝采に包まれる。
コンビニの弁当は彼らに好評で、こんなにいろんな味がついている食事をしたことがないと涙を流してかっ込んでいた。ミネラル水も好評で、沸かさ無くても腹が痛くならない。ほんのり味がついている。などなど、カルチャーショックが良いほうに働いたようだ。
さて、四天王の言い分は、人間どもはお前たち亜人を奴隷くらいにしか思っていない。人間どもを打ち倒し、自分たちの国を打ち立てるのだ。と言うのがスローガンであった。だが、ラグランと言う国は人種を問わず、亜人であっても兵として採用し、彼らの自治が許されるキャンプを用意してくれた。
大魔王の支配下で彼らはその民となるとそそのかされてきたが、彼らはこき使うばかりでうまい飯はくれなかった。その一事だけで信頼を得ている。働いたら報いる。それだけの事である。
さて、気づいたらキャンプの規模がやたら膨れ上がっていた。どうやら住民のコネで移住者が増えたようだ。そして今まで襲撃に加わっていた集落の人口が減る。当たり前である。
襲撃の頻度が減り、キャンプの生産力が向上する。素材の納品でポイントやお金が手に入り、買い物をするようになる。好循環が生まれていた。
増えてきた人口を活用するため、ノースウッド北の砦に手を入れることにした。イメージはラグラン関門で、城壁を東西南北に築き、場合によっては内部にキャラバンなどを収容できるようにする。
大き目の出張所を早めに設置し、希望者を募って近隣の開拓をさせた。木々を伐り払い、視界を確保する。というのは、先日築かれた砦に向き合う最前線であるためだ。奇襲される位なら視野を確保してきっちり迎撃したほうがいい。こうして規模を拡大し、新たな都市と言えるレベルの規模になっていったのだ。
うん、コンビニ経営と言うよりも街づくりになってるな。
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