第20話 状況確認
蒼時は時間を止め封鎖されている風紀委員本部に入った
中は爆発の影響で壁はひび割れ床は爆風で飛んだ砂利等がぶつかった人間の血がこびり付いていた
さながら地獄の様な場所を走って駆け抜けると爆心地である地下3階の武器庫に着いた
武器庫は倒壊寸前で不思議に一部だけ綺麗だったがほかは見るも無残だった
壁と天井の時間を手で触れ止めて世界の時間を戻した
戻した瞬間に神無からの連絡があった
「聞いて!黒神君は逃亡中。場所は全く分からない、なんせ本部襲撃で学園の一割に相当する武器が全てダメに成ったから。」
神無の連絡を聞いて居るとドアが蹴破られる音がした
(この部屋は放水活動されて無いんだぞ、生身の人間がどうやって入るんだ?)
人の事を言えない状態だが炎が吹き荒れ偶に誘爆を起こす部屋に靴音が響いた
「そこに誰か居るのは分かっている。出て来てくれないか?」
女性の声だったしかしそれは女性特有の柔らかい声ではなく刺さる様な声だった
「神無、面倒な事に成りそうだ。寮に帰れ」
「分かった」
蒼時は手を後ろに回して女性の前に姿を現した
「ほぅ、可愛い顔をした少年だったか・・・調教ンンッ尋問せねばな」
「怜王の仲間か?」
「名乗って無かったな。私は風紀委員委員長
(風紀委員長か・・・どうやって切り抜ける?)
「この本部を襲撃したのが俺と同じ寮の黒神怜王何です」
「それだけの理由で来たのか?」
蒼時は委員長の目を見据えて微笑し
「少女の根拠無き頼みですから」
風紀委員長少し笑い
「訳が分からんよ。それにそういう台詞は詐欺師が言う物だぞ」
「疑わないんですか?」
「貴様に奇襲されても負ける気がしないからな。それより情報交換と行こうじゃないか」
「良いでしょう」
二人は地下武器庫を後にして地上の仮設テントに入った
「皆、こいつは現在逃亡中の黒神怜王と同じ寮に住んで居る。だから能力の解析等を手伝って貰う」
質問された委員が戸惑いながら
「情報漏洩は大丈夫何ですか?」
「漏洩させたこと私が合ったか?」
委員長に睨まれてたじろぐが気を取り直した
「な、無いですけど。一般生徒に頼るのは我らの面目が」
その発言を無視するように委員長は言葉を遮った
「非常事態だ、碧空自己紹介だ」
そして蒼時は一通りの自己紹介をして本題に入った
「2年庶務、黒神の逃亡ルートはどうなってる?」
委員長は解析班に問いかけた
「交通機関が麻痺してる所為で人が多く発見できません。でも特に人が多いのが3ルート。一つ目が来日した大将を見ようとする北へのホテルがある多通り。2つ目が新入生歓迎会で使う機材諸々を運んでる西の道路最後が空港。来日した人が軽くパニックに成ってます」
「碧空はどれが怪しいと思う?」
「・・・正直目的が分からないので何とも言えないです、でもホテルのルートでは無いと思います」
「何故だ?」
「大将が目的なら飛行機から降りた所を狙った方が確実です。快楽的に殺すなら風紀委員を襲う必要は無いので怜王にはメリットが無い筈なんです」
「成程、黒神の目的がいまいち分からないな・・・」
「風紀委員は地下武器庫を爆破されたんですよね?」
委員長は腕組をしながら問い直した
「そうだが。何だ?」
「今回の件で警備が薄くなった所はどこですか?」
「それは無い、どんな事態でもカバーできる体制を作っている。映画の見過ぎだそんな理由で警備は薄くならん」
「なら固く成った所はどこですか?」
委員長は地図を見て指しながら
「大将や来日者、新入生歓迎会に来た大人達は全員ホテルに誘導して警備を固めてる。副委員長と総統内閣の一人も居る。戦力で言えば私達が居なかった本部より厳重だ。」
「これから学園に来る人達を狙って居るとしたらどうです?ホテルは警備が強固ですけど移動中を狙うとか。その為に本部を襲ってホテルに集中させたとか?」
「空港は閉鎖中だから人は来ない。それにそれでも来る人達は各国の
「駄目です。分かりません」
「そうか、では能力の解析を始めるぞ。1年書記映像をだせ」
「監視カメラの映像はこれです。見る限りでは半径5メートルに入ると物質が消えるみたいです。死角は無し物理的に仕留めるのは難しいです」
「もしこれが本当ならチート性能だな」
「攻撃は銃弾でも能力でも人の腕でも無くすのか。5メートル以内で能力を発動させたらどうなるんです?」
「それはこちらの映像で分かります」
映像は怜王が鼻歌を歌いながら歩いてる様子だったそして怜王がある地点を通過すると地面が突起状になり襲い掛かったしかし怜王は何もする事なく一瞬で突起物は無くなった
「タイムラグはあるようですが地面が突起状に成り黒神に対して怪我を負わせる又は害に成る物に成った瞬間物質が無くなりました」
「私じゃ拘束出来ないか・・・」
「委員長、生徒会からの呼び出しです」
「分かった直ぐ行くと伝えろ」
「承知しました」
委員長は蒼時に近づき聞いた
「碧空君はこれからどうする?」
「俺は地道に探してみますよ」
蒼時は仮設テントを後にしてほとんどの物が品薄状態の所為で人が少ないコンビニに入った
仮設テントは狭い割に人が多く熱気が籠り暑かったがコンビニは程よい冷房が効いていた
そんなコンビニで蒼時は神無に仮設テントで得られた情報と神無が手に入れた情報を合わせようと電話を掛けた
3コール程鳴って神無が電話に出た
「な、なな、何~」
「何でそんな死に欠けてるんだよ?」
「人混みと言う敵にやられた・・・」
「簡単に言えば人混みで酔ったんだな?」
「そうだよ・・・それで用は何だい?」
「風紀委員長と情報交換したからそれを伝えようと思って。後期待はしてないけど神無の持ってる情報を教えてくれ」
「良いよ。まず全てが不明かな」
「だろうな」
「仕方ないじゃん!風紀委員が集めた情報より良いの持ってるとかどこのラノベだよ!そんなの作者しか知らないよ!」
「作者どうこうは置いといて、それは困ったな」
「あ、ああああ、ああ、蒼時君?!?!」
「どうした?怜王でも居たか?」
「私の部屋に聖夜君の上着がある・・・」
「は?何で?中には何か入ってるか?」
電話越しにガサゴソと音が聞こえ
「紙が入ってる・・・」
「・・・・・・・!」
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