第8話 救出

男は蒼時に顎を蹴られ倒れていた


顎の骨は砕け、気絶していないのを褒めれるレベルだ


蒼時は倒れてる男の肩に手を置いて軽く睨みつけた


「どっから出てきた!?ここは町の郊外それにこの部屋に来るのは一本道でその道には7人の組織メンバーが居る筈だろ!?」


男は錯乱していた、急に蒼時が現れその現れたプロセスが分からない為錯乱してるのだ。


「じゃぁ、交換条件だ。お前らは神無を使って何をしようとした?」


男は慌てながらも少しずつ後ろに下がった


「教えれる訳ねぇだろ!!」


「なら、秘密だな」


男は扉まで近づき何とか立ち上がりドアノブに手を触れた


しかし男は違和感を覚えた


「あっ、言ってないがこの部屋からは出れないぞ。核爆弾を落としてもこの部屋は壊れないからな」


男は混乱し絶叫を上げながら蒼時に言い寄った


「何でだ!?何でドアが開かない!?」


「だから、お前らが目的を話したら、サービスとして教えてやるよ。ちなみに音も外には聞こえないぞ。」


男は絶句し絶望した。


大声を上げたのは近くのメンバーに伝える目的もあった。しかし、外からは物音ひとつ聞こえる事が出来ない。


これは蒼時が言ってる事が事実と言う事の裏返しでもある


そんな中神無が蒼時に向けて口を開いた


「あの・・・逃げてごめんね」


しかし蒼時はそれを遮るように言葉を放った


「その話は後だ。とりあえずここから逃げる事を考えるぞ」


「う、うん」


すると蒼時は発狂している男に近づいて行った


「や、やめろ!やめてくれ、ちち近づくな!」


そんな声を意に返さず蒼時は男の肩に手を触れた


「あーー!や、やめろよ!」


男の絶叫とは裏腹に男の体は綺麗になって行った


すると男は自分の体の変化に気付き


「や、やめ。うん?何で体が治っていくんだ?」


「治してるんだよ。顎はさっき直して置いたが手とか折れてるからな、そんな事より早く教えてくれないか?」


「嫌だと言ったら?」


蒼時は少し笑い


「傷が治るって事は何度でも傷を負わせれるって事だよな?」


男は恐怖に屈した


「わ、分かった。けど一つ交換条件がある!」


「その立場で言えると思ってんのか?」


「これを呑んでくれないとお前らが俺を助けても俺は死ぬことになる。そうなれば俺は言わない方が得だろ?」


「成程、まぁ条件によるな。」


それを聞くと男はズボンのポケットから一つの預金通帳を取り出した


「俺はな、禄でもない親だった。俺が悪い目に会えば社会を恨んで妻の静止も聞かずにこの組織に入って、この組織で何とか社会を変えようとしても俺の考えとは別の方向に進んでそれで上に意見すれば、お前の意見は聞いて無いと言われ、社会も組織も恨み、後に引けなくなれば最後の守る筈の家族に手を挙げていた、家族を不幸から守りたくて社会を恨んでいたのにいつの間にかその家族すら自分の枷に見てた。そんな親だった。」


男は淡々と喋り続ける


「でもな、俺でも。そんな俺でも」


淡々とした口調が少し変わり涙声になって行った


「この金だけは使えなかった。この金は組織に入った時に貰える金だ、俺はこれから死ぬかもしれない。お前らに殺されるか、組織に殺されるか。どっちかだでもこの金は俺の死には関係無い!俺が誰に殺されてもこの金は残る。それを届けて欲しい。これが俺の条件だ。」


蒼時は頷き通帳を手に取った


「分かった、誰に渡せば良い?」


「妻はもう死んでる。だから娘に渡したい。娘の名は咲白さしろだ」


蒼時は再び笑い何事も無いように首を横に


「交換条件だったな、教えてくれお前らの目的」


すると神無が後ろから歩いてきて男の近くに寄った


「何だい?嬢ちゃん?嬢ちゃんも俺を殴りたいかい?」


「そんな事はしないよ、ただ子供ながら一つ教えて上げる。その女の人は蒼時君に通帳を渡されるより、あなたに渡された方が嬉しいと思うよ。」


「ふんっ。残念ながらそれは出来ねぇな。お前も知ってるだろ?俺が会いに行ったら俺の娘も襲われるって」


すると蒼時が男に語り掛けた


「それもこっちが何とかしてやるよ。『ノア』から逃げ切れば良いんだろ?」


「何で、そんな事してくれるんだよ?」


「アフターケアも大事だろ?傷直してやったし」


「楽しみにしてるぜ。その前にお前の能力を教えてくれ」


「お前じゃない。碧空蒼時だ」


「じゃぁ俺も名乗るか、不知火咲男しらぬいさきおだ」


「不知火、何で俺の能力が知りたい?」


「ここを出たら『ノア』のメンバーが居るそいつらから逃げる必要がある。俺は怪我しても良いが。そこの嬢ちゃんは能力が効かねぇ、だから銃弾でも当たれば致命傷なんだよ。」


「そういう事か、分かった。俺の能力は時間操作だ。触れた物質の時間を操れる。この部屋の時間は止めてある」


「チート性能な事で。」


「待って!蒼時君!君の能力は再生じゃ無いの?」


「あれは嘘だ気にするな」


「ガビーン」


すると男が何か違和感にぶつかった


「ん?待てよ。じゃぁどうやってここを発見して入ってきたんだよ?」


「簡単な事だ。ジョ○ョ見たいに俺は30分時間を止められる。神無は能力が効かないから違和感が生じるんだ。その元に行ったらここがあり。そこから時間を止めてここに来た訳だ」


「蒼時君、私そんなの感じなかったよ?」


「当たり前だ、こんな何もない空間で時間が止められて気づく訳無いだろ」


「確かに」


「どうだ、切り抜けれるか?」


「余裕だぜ」




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