特別企画

第19話 登場人物・用語まとめ

■登場人物


・ジン 19歳

勇者探索隊の一員として参加した”最後の騎士団”準騎士の青年。

幼い頃、魔族の大侵寇によって生まれ故郷を焼かれ家族、隣人を失いひとり生き残る。その後、円十字教会の僧兵隊に拾われ孤児として育つ。

本来は輜重しちょう部隊の従軍コック志望だったが人手不足もあり戦力のひとりとして組み込まれ、準騎士となる。

性格は温厚で、子供の世話をすることに慣れている。

たまごに封印されていた少女ムウを目覚めさせ、その際の戦いで命を落とすが、”バラの心臓”をムウに与えられ息を吹き返した。

以来、ムウを守るために悪戦苦闘するさだめにある。


・ムウ 14歳(推定)

”いばらの森”で琥珀のたまごの中に封印されていた少女。

300年前の魔王”いばらの女王”と”勇者”をママとパパと呼び、そのふたりによって大侵寇が起こる前に封印されたようである。

勇者特有の念波テレパシー波長を持っていたために最後の騎士団によってその存在を認知された。

その記憶と言葉が正しければ、勇者と魔王双方の血を引く存在ということになるが、果たして……。


・リデル 44歳

最後の騎士団の上級騎士。勇者探索隊の指揮官だった。

元は大侵寇によって滅ぼされた大国の軍人であったが、最後の騎士団に参加した。

勇者探索の途上で致命傷を負い、ジンに後事を託して息を引き取る。


・ブリック 35歳

最後の騎士団の正騎士。勇者探索隊の一員。

元は円十字教会の僧であったが、妻子を魔族に殺され最後の騎士団に参加した。

リデルとジンを逃がすため奮戦し、戦死する。


・アルハリ 28歳

最後の騎士団の正騎士。勇者探索隊の一員。

二刀流の使い手。やはり大侵寇によって家族を奪われ、復讐のために最後の騎士団に参加した。

ブリックとともに戦死する。


・ラニ 34歳

エドゥアトの町で魔石エーテルジェムを商っていた婦人。

魔族による厳しい抑圧を受けながら、息子のリーキとともに細々と生きていた。


・リーキ 8歳

ラニの息子。


・ギネイ 35歳

バシアヌ鉱山で働いていた鉱夫。

魔族にひどい環境で酷使され、命を落とす。


・冥土王ザンド

名前のみ登場した”七大魔公”の一角。

屍鬼種、いわゆるアンデッドを多く配下につける強大な魔族。


・黒狼ウルルク

獣人種に君臨する魔族一派の頭領。

その戦力は七大魔公に迫る勢い。

シャーディ水簾洞という拠点で勢力拡大を虎視眈々と狙っている。

武器は大金棒。


・託宣者ラスモア

ウルルクに仕える占術者にして愛妾。

狐頭の獣人。


・軍師マハ

ウルルクの叔父にあたる。

先代の”焔の牙”ドルメクの死後、ウルルクを頭領に立てる。


・フィリカーエ

名前のみ登場。冥土王ザンドを後ろ盾にバシアヌ鉱山を支配下に置いていた邪鬼種の魔族。


・ナスホルン将軍 52歳

最後の騎士団の軍事拠点、ベイディルド・キャンプを指揮する智将。

長年に渡りキャンプを守り続けてきた。

元はリデルと同じ大国の軍人で、リデルはその時からの部下であった。

ジンとムウの力を見極め、アベローネ要塞に送り出した。


・アマン 36歳

バシアヌ鉱山で強制労働に従事させられていた元盗賊の男。

サボり癖があるが、腕は立つ模様。



■地名


・いばらの森

300年前に地上を恐怖に陥れた魔王、いばらの女王の居城があった場所。

勇者によって倒された後も巨大ないばらが残り続け、踏み入れる者のいなかった土地。


・エドゥアト

よくある魔族の支配を受けた街。

魔族によって人間は抑圧され、搾取される対象となっている。


・バシアヌ鉱山

魔石エーテルジェムを産出する鉱山。

ザンド派とウルルク派の激しい支配権争いの舞台となり、東西に分割統治されていた。


・ベイディルド・キャンプ

最後の騎士団の前線基地。

本拠地アベローネ要塞への侵攻を防ぎ続けてきた激戦地である。


・アベローネ要塞

最後の騎士団の本拠地。

天然の要害を改造した”人類最後の砦”。



■用語


・勇者

天界から降臨する人間の姿をした対魔最終兵器。

300年前のいばらの女王を倒すために地上界に現れ、人類を絶望の淵から救い出した。

いばらの女王は倒されたが、その後の行方は伝説でも詳細が明らかになっていない。


・地上界

人間界とも。

人間が暮らしていた作中の現世。


・魔界

地上界と並行して存在する魔族たちの故郷。


・魔族

歴史上、たびたび地上に攻撃を仕掛けてきた魔界の住人。

獣人種や邪鬼種、屍鬼種といったいくつかの分類がなされる。

作中の現在はすでに人類から支配権を奪い取り、魔族同士の勢力圏争いが当たり前の時代になっている。


・大侵寇

作中のおよそ20年前から始まった魔族による地上侵略戦争のこと。


・円十字教会

作中世界の世界宗教。

天界におわす霊帝アルマキアを主として崇める。

教会の法王が勇者を降臨させる儀式を司っていたとされるが、魔族の襲撃を受けて殺害され跡を継げる状況ではなくなっている。


・最後の騎士団

円十字教会と滅びた地上界各国の生き残りが結成した人類の抵抗勢力。

”これが倒されれば後はない”ことから名前をつけられた。

アベローネ要塞にて反転攻勢の機会をうかがっており、そのカギとなるのが最終兵器”勇者”である。


霊気エーテル

気、魔力、法力などとよばれる神秘的な力の根源。

通常は淡い光となって発散されるが、力強く発現することで実体化する(ゲシュタルト化という)。


魔石エーテルジェム

エーテルを貯えた鉱物で、エネルギー源や魔法の道具に加工され様々な用途に用いられる。

良質な魔石を産出する土地は魔族たちによって争奪戦が行われている。


・バラの心臓

いばらの森に一輪しか咲かない特別なバラから造られる”永久器官”。

これを埋め込まれたジンは死からよみがえり、そこから膨大なエーテルを引き出すことで超人的な力を発揮できるようになった。

しかし引き換えに体に強い負荷がかかり、長時間使用するとオーバーヒートを起こしてしばらく行動不能に陥る。


・七大魔公

現在の地上界を支配する7柱の強大な魔族。

地上はすでに彼らの植民地となり、人類は多くの地域で彼らの勢力争いの添え物に過ぎなくなっている。

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