第76話


サタンとの最後戦い、俺はエルティナから群雨を託され、サタンに挑もうとしていた。


アルスナーダで出会ってきた仲間達の為、そして一緒に戦う仲間達を守る為にサタンを討つ。


俺は群雨を握りしめた右腕を下げ、一歩一歩サタンに向かって歩き始めた。


「我が力及ばぬとも、その想いを糧に力を示せ!」


その時、俺の身体中!?いや、ガラナの身体中から、気の力が光りになり、群雨に吸収して行った。


すると群雨の腹に幾つもの文字が浮かび上がり、その文字が光り出した。


「足りなきゃあたしの力も呉れてやるよ!」


と、ガラナが念波で応えると、更にガラナの身体中から、光りが放出して、群雨が吸収して更に光りが強くなった。


「群雨!力を貸してくれ!」


俺はサタンに向かって走り出した。


其れに気付いたサタンと戦っているハニッサさんと、クローディアにリスミーさんが離れて行き、サタンは俺を迎え撃とうと、大剣を構えた。


俺は走りながら、両手で群雨を握り両腕を振り上げ


「想破流我斬!」


と、サタンに斬りかかった。


サタンも大剣で応戦したその時、刃と刃が重なると群雨の刃がサタンの大剣の刃を斬り裂き、サタンの身体を斜め左下に斬りつけた。


「ぐあ!!」


その斬撃はサタンに深手を負わせ、更に強化を解除し、背後の壁をも破壊した。


だけど、まだふらつきながらも立ち続けるサタン。


「ま、未だだ、エクスプロージョン!」


と、サタンは右腕を振り上げた。


しまった!


その時後方にいる、ホージョーさんに憑依したキャリブレーンが


「させてたまるか!エクスプロージョン!」


と、キャリブレーンが3重に重ねた爆裂魔法を、上空から降り注ぐサタンの2重の爆裂魔法に向かって、相殺しようと放った。


だけど、サタンの魔法の威力が上回り、皆にダメージを与えるだけの威力が降り注ぎ、皆はた折れ込んだ。


そして俺も・・・・


「ハハハ、よくやったと言っておこう。結局あのエルフの戦士は脅威では無かった。完全では無かった様だな。貴様もよく追い詰めたものだ。」


と勝ち誇るサタン。


「何故だ。何故この世界の多民族達を苦しめる?」


と、俺は倒れながらもサタンに答えを求めた。


「千年周期を破壊したのはあの男だが、我に憑依していた、テロル・リヒトとと言ったか、奴は地上界での聖獣等の仕打ちに、女しか産まれない呪いを掛けた 。男がいなければ争いが無くなると考えた様だが、男だろうが女だろうが、争いは起こる。だが、奴が消え去った今、再び千年周期が訪れるで在ろう。身体が治り次第、再び攻撃を開始する。その前に」


と再び右腕をあげ始めた。


その時、今までのこの世界での記憶が蘇り、皆との思い出や、ホージョーさんとの思い出が流れ始めた。


ここまで来て皆が、ホージョーさんが!


立ち上がれ!俺の身体!


立ち上がれ!俺の心!


奮い起て!俺の拳!


俺は歯を食い縛りながら、立ち上がった。


そして再び群雨に気の力を込めようとしたけれど、力が入らない。なおも握りしめた群雨を振り上げようとしたけれど、力が籠らない。


く!


「ほう。未だ立ち上がるか?なら」


と、サタンがいい掛けた時


「お前、熱い魂を持ってるじゃないか。手を貸して遣るぜ。」


と、急に頭の中に女の子の声が聴こえた。


そして俺の身体!?いや、ガラナの身体から炎の妖精イフリートが現れ


「あんた現れるのが遅いのよ!」


と、ガラナ念波で文句言った。


俺はエアリアルの時の様にすると、イフリートの力が身体に流れ込み、力がみなぎってきた。


その時イフリートは


「お前が想い描く事をやってみな。」


と、イフリートが言うと、俺は炎が焼き払うイメージが浮かび上がり。


「焼き尽くせ!業火!ヘルズファイヤー!」


と、俺は右腕をサタンに向かって突き出した!

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