第72話

サタンとの決戦の中、サタンは自身の意識を取り戻してしまった。更に転移者の兵器の技術をも継承して・・・・


俺はこの危機感により、必ずサタンを倒すと心に誓った。


リスミーさんの無効化の棍棒をサタンに打ち付け、サタンはエルフの戦士以外の魔法攻撃が、通じるように成った。


その結果、転移者の意識をも無効化してしまった。


だけど悲観している場合じゃない。奴を必ず倒さなければ成らない!


ガラナは通常の魔法攻撃が通じると知ると、自分と代われと告げた。


俺は直にガラナに代わった。


そして


「さあ。遣ってやろうじゃないさ!」


と意気揚々と拳を打ち付けるガラナ!


それにしても最初の頃は、獣魔は倒せないと言っていた。


今から考えるとおかしい、強力な魔法が使えるダークエルフのガラナが。


ガラナだけじゃない他のダークエルフ達も・・・・


何か洗脳去れていたのか?


サタンに?


等を考えていたら、キャリブレーンの声で我に帰った。


「俺が先だ!奴には借りがあるからな!」


とホージョーさんに憑依するキャリブレーン。


「ふん!勝手に遣らせてもらうよ!」


と返すガラナ。


「面倒だ。まとめて掛かって来い。」


とサタンが手の甲を見せたかと思うと、挑発する様に二人に手招きをした。


「ナメるな!」


と怒りを露にするキャリブレーンとガラナ。


するとキャリブレーンが、何か強大な魔法を放とうとしているのが解った。


キャリブレーンの身体から光が放射しているし、身体がビリビリする。


「食らえ!プラズマブレイク!」


とキャリブレーンが巨大な雷の弾を、サタンに向けて放った。


だけどサタンは


「ふん!」


と素手で弾き返した。


そしてその雷の弾はこっちに向かって来た!


「居合い掌!」


と俺は瞬時にガラナから代わり、素手で弾き返してその雷の弾はサタンの頭をを掠めて、後ろの壁に当たり大爆発した。


「ほう。」


と感心するサタン。


「あの雷系上位魔法を素手で弾くなんて!」


と驚愕するリディアンさん。


そしてまたガラナに代わり、今度は雷が落ち始め


「未だ攻撃は終わっちゃいないよ!ファイヤーハリケーン!」


とガラナが魔法の巨大な炎の竜巻を発現させ、サタンに放った。


すると今度はサタンが


「アンチマジックフィールド。」


と魔法無効化のバリアーを張った。


そしてガラナの放った魔法攻撃が、魔法無効化の魔法に当たると、消えてしまった。


するとレーナさんとクローディアが、サタンに向かって行き、クローディアが斬りかかる。


だけどサタンは大剣でクローディアごと弾き返した。


更にレーナさんが槍で攻撃する。


「フレイムスピアラッシュ!」


火炎魔法を付加した槍で猛追するレーナさん。


「ショットウェーブ。」


サタンは大剣で防御しながら、魔法攻撃で、レーナさんを退ける。


「く!強い!」


とサタンを睨み付けるレーナさん。


「今回復を!ヒールフィールド!」


とリディアンさんが全体回復魔法を使った。


その時


「貴様、ただのダークエルフの女ではない様だな。掛かって来い。」


と俺を挑発するサタン。


「言われなくても!」


と返す俺にブレスレットのガイバーンが


「落ち着け勇太よ!奴の挑発に乗るな!どうやら勇太を先に始末する気の様だ!」


と諭した。


「悔しいが奴はお前を脅威だと思っている様だ。」


とキャリブレーンがコソコソ話し掛けて来た。


「私がお相手しましょう。」


とディーナさんが俺の前に護るように、サタンに向かって立ちはだかった。


「エルフの戦士か。未だ生残りがいたのか。奴の策略で絶滅していたと思っていたが、全く人族は理を壊すのが好きな様だ。」


と話すサタン。


奴とはサタンに憑依していた、転移者の事か。


千年周期を失わせた帳本人・・・・


「だが、その歪は歪で補う様だな。」


と俺に向かって話すサタン。


俺が?


その瞬間!


こっちに向かって斬りかかって来た!


「させません!」


とディーナさんがサタンに向かって行った!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る