第54話

俺達は天上界にあるジャンドゥの前線基地を破壊、そして労奴として捕らえられた、多くの多種族の民を助け出し、其々の城砦村へ送り届けた。


一旦体勢を建て直す為、グリフォン族の城砦村まで後退した。


その翌朝、リスミーさんがジャンドゥの士官を捕虜として拘束して来た。


俺はリディアンさんの魔法でジャンドゥの士官メイユウに、ジャンドゥ国内に異世界の人間はいるか聞いてみた。


「解らない・・・。でも噂は聞いた事があるわ。」


メイユウの話しだと、20年位前から異世界の人間の魂が憑依した、黒い羽に黒い毛に覆われた、モンスターがいると噂に成っていたらしい。


「其れじゃ、あの飛行艦艇やストライクランダーの技術は君達の国で独自に開発した物なのか?」


とまたメイユウに聞いてみた。


「良くは解らない・・・。だけど20年位前から急に鉄の船や鉄巨人を見るようになったわ。」


「勇太よ!」


「ああ!やっぱりそのモンスターに憑依した異世界の人間が、関与している可能性が高い。」


「あれ?今私何を?は!もう殺されるのね・・・・」


「何故殺さなきゃ行けないんだ?」


「え!?殺さないの?」


「君は捕虜として来てもらう。捕虜は交渉材料に成るからね。其れに俺達の世界では、捕虜は人道的に扱うんだ。」


「無駄よ。捕虜は交渉材料には成らない。見殺しに成るだけ・・・」


何か事情がある様だ。話しを聞いてみた。


彼女の国では人を人と扱わない節があり、効率が優先する様な世界なようだ。帰国してそして自白した事が知られると、家族共々殺されると・・・・


「20年位前までは農業が盛んな大浦かな国だったのに・・・」


とメイユウが呟いた。


「勇太よ!」


「ああ!やっぱりあの怪物に憑依した異世界の人間が、何かしら関与していそうだ。それとメイユウをこのまま帰国させる訳には行かない。何処かで保護しないと。」


「うむ!では我等で保護しよう!ヘルハウンド族やその他の民族ではジャンドゥの攻撃を受けているから、心情的に良くは無いだろうからな!ハハハハハ!」


と丁度部屋に入って来た、アードラさんが申し出てくれた。


あれ?でもさっきリスミーさんがカワイイのを見繕って来たと!?


「他にも居るのか!?」


「あれ?言わなかった?ユウちゃん?ジャンドゥ基地の地下施設に、ジャンドゥの女性士官が沢山居たのを連れて来たのを!」


とリスミーさんがあっけらかんと話した!


「聞いてないよ~!」


「え~!」


とリスミーさんとその一味(ホージョーさん、レーナさん)がハモって言った!


そしてリスミーさん一味に連れられて、グッドスピードの一室に行くと、其処には20人位のジャンドゥの、女性士官が収容去れていた。


聞けば、男性士官達に避難させられていたらしい。


ジャンドゥの人々の人間性は、決して凶悪と言う訳ではない様だ。


やっぱり・・・・


ん!?


こっちを睨む金髪ショートで青い瞳の幼女がいるぞ!

隣にはカエルの様な顔の女性将校がいる。なんかその幼女に対してタニア?少佐?と呼んでいる?

ジャンドゥも人手不足なのかぁ~?


まぁいいか?


その後、グリフォン族の城砦村の城内の、アードラさんのいる広間にスタインさん、ブラークさん、エルティナ、ライケンさん、そしてヘザーにディルが集まった。


それと俺達も。


そしてメイユウの話しから、今後の方針を話し合う事に成った。


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