第46話

「未だだぞ!空渡!未だ奴が居る!」


声のする方を見ると上空10メートル位の所を、キャリブレーンが浮いていた!


「キャリブレーン!」


そしてキャリブレーンの指さす方向を見ると、西に前方1キロ位に下半身がヘビで鎧に槍、ヒゲを生やした巨人がいた。


「何だ!あの巨人は!」


「アイツは巨人簇のギガースだ!確か巨人種の中であの下半身がヘビだかで、差別去れた連中だ。此も半獣人に去れた弊害だろぉよ。」


飛んでもない奴等だ!あんな凄い攻撃が出来るのかよ!あれで未だ全力じゃ無いのか!


く!


「こ、此処は俺に任せろ。お前等ばかりに良い格好をさせてたまるか!其にあんな凄い物を見せ付けられちゃ、此方も黙ってれないぜ!」


キャリブレーンがガイバーンのストライクガンナー形態での、強力なビーム攻撃に触発されてたのか?


「小娘が大層な事をほざきおる!軽くひねり潰して殺る!」


とギガースが言った。

今のキャリブレーンの身体は、ホージョーさんの身体だから・・・・


く!


・・・・辺りが薄暗く成って来た。


雷門が落ち始めたぞ!


まさか!


「おや~?あれを遣る積りかぁ~い?」


とガラナに突然代わるとガラナが何か察したのか、キャリブレーンに言った。


「ふん!ガラナに代わったか。手出しは無用だ。」


「は!アンタだけじゃ心もと無いからねぇ~。あたし等が手伝って遣るよぉ~。ほら!デカブツ!アンタも手伝いな!」


「デカブツではないぞ!ガイバーンだ!どうする積りだガラナよ!」


「左右からアイツを足止めすのさ。」


ガラナは羽を出し飛び上がり、ギガースの所まで飛んで行き、右から連射の効く弱い魔法で足止め攻撃を始めた。


そしてガイバーンはストライクガンナー形態からストライクフライヤー形態に変形、左からバルカン砲で足止めをした。


「風の精霊よ!エアスラッシャー!エアスラッシャー!エアスラッシャー!」


「ぐは!このダークエルフがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


ギガースが槍を振り回しガラナを叩き落とそうとした!


「此方だ!」


とガイバーンがギガースにバルカン砲で攻撃をした!


「邪魔だ!この鉄の鳥がぁぁぁぁぁぁ!!」


槍を振り回すギガース!


「今だよ!キャリブレーン!」


とガラナが城砦村の上空に浮かぶキャリブレーンに向かって叫んだ!


「ふ!余計な事を・・・・退いてろ!!」


ガラナとガイバーンはパッと離れ!


「グラビティープレッシャー!」


重力魔法でギガースは地面に押え着けられ


「ファイアートルネード!」


炎の竜巻の魔法でギガースは大ダメージを受けて倒れた。


その姿を静に見詰めるキャリブレーン・・・・


「行くぜ・・・」


キャリブレーンは静に立ち去り、城砦村の城に向かい降下して行った。

俺とガイバーンも続けて降りて行くと


「危ない!ユーちゃん!後ろ!」


突然のリスミーさんの通信で慌てて後ろを振り向くと!

ギガースが槍で突き刺そうと、槍を向けて来た!


キャリブレーンも慌てて振り向いた!


「ガラナ!俺に代わって!」


俺は槍を受け流し、態勢を整え距離を取り、気を集約し始めた。


「もっとだ!もっと!」


「アイツ!?肌が白く成って行く・・・髪が金髪に!?目が白く成って瞳がエメラルドグリーンに!まるでエルフだ!」


そんなキャリブレーンの声が聞こえて来た。俺は構わず続けると


「あれはエルフの戦士!」


地上の城砦村の方からメーナや、グリフォン簇の戦士達の声が聞こえる。


「烈波弾!」


巨大な気を集約した光の弾を、ギガースに向けて発射した!


空気を切り裂く音と共に、光の弾はギガースに命中して炸裂!


ギガースは倒れ込んで動かなく成った。


今度こそ倒した。


「ユーちゃーん!勇太ー!空渡さーん!空渡よぉー!勇太ーだに!」


皆の声が通信を通して聞こえて来る。シャトルで皆が戻って来た!


俺はシャトルを城の前の開けた場所に着陸させた。そして皆が集り、グリフォン簇の戦士達も集まって来た。俺はまた力を使いきり、地上に倒れ込んだ。


「しっかりして!大丈夫?」


とメーナが駆け寄り俺を抱き起こし、心配した眼差しで見詰めた。


「大丈夫、力を使い切っただけだからね。」


とメーナに話した。


此のままじゃダメだ!


特訓だ!


「其にしても勇太!貴方凄いわ!エルフの戦士だったなんて!最初から言ってよ!無駄にガッカリしたじゃない!」


とメーナが興奮気味で話して来た。


「あー!勇太がまた女の人を連れて来た!其にそんなにくっ着いて!」


とクローディアがシャトルから降りて駆け寄り話して来た!


そして皆も!


「お姉ちゃんは認めないわよ!」


とリスミーさん


「そんなんじゃ無いですよ~。」


とリスミーさんとクローディアに返した。


「体外にしないとダメですよ。空渡さん。」


とリディアンさんが愉しそうに言った。


「旨そうだに・・・」


なんかニャーニャがメーナを狩ろうとしてないか!


「そうだぜぇ~空渡よぉ~。物事は程々だぜぇ~ん~?」


ハニッサさんまで!

二人共この状況を面白がってないか~?


「空渡!お前、エルフの戦士に成れるのか?」


キャリブレーンが神妙な表情で話して来た。


「限定的だけど成れるみたいだ。だけど力を遣い切って、こんな状態だけどね。」


「気を付けろ勇太。奴は何処かで必ず行動を起こす。」


ブレスレットのガイバーンがコソコソは話して来た。


「解ってる。心配ないよ。」


俺もコソコソブレスレットのガイバーンに話した。


「エルフの戦士が現れたと成れば、族長もお会いしたいはず。勇太!城の中へ一緒に来て!」


俺達はメーナの誘いで族長に会いに城の中へと行った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る