第44話

俺達はシャトルに乗り込み西の果ての、グリフォン族の村へ急いでいた。


「何だこの空飛ぶ鉄の鳥は!無理矢理乗せやがって!」


とキャリブレーンが無理矢理乗せた、リスミーさんに怒っていた。


「仕方無いじゃな~い。キャリ君中々乗らないし!」


とリスミーさん。


キャリ君って!?


「何だ其の呼び方は!」


とキャリブレーンがまた怒った。


「キャリ君って!ぷ!」


クローディアが吹いたぞ!


「てっめぇー其の女ー!」


とキャリブレーンがクローディアに怒ってる!


「キャリくぅ~ん?」


とリスミーさんがあのこん棒をチラつかせた!


「うぐ!」


と固まるキャリブレーン。

意外と性格悪い?リスミーさん!?


「大体シャトルに乗る位でビビり過ぎなのよ!」


とガラナが呆れていた。


「それも仕方無いでしょう。10年前頃はジャンドゥも未だ、カラクリを使っては居ませんでしたし。」


とリディアンさん。


「しかし、大の男が取り乱し過ぎじゃねぇかぁ~?んー?」


とハニッサさん。見た目はホージョーさんだけど・・・・


「鳥が乱れるだにか?」


とニャーニャ。


「違うわい!」


大昔の映画で、飛行機嫌いのモヒカンの黒人が、白人のパイロットに毎回上手く載せられる奴みたいだなぁ。


と俺はふと思い出した。


だけど、たった10年であれだけの物を開発出来るだろうか?

ジャンドゥは何かを元に造り上げたかも知れない・・・・


やっぱり・・・・


其にしても地上で放射している光は何だろう?


「どうした?空渡よぉ~んー?」


とハニッサさんが俺が考え込んでいるのを見て、気になった様だ。


「いや、あの地上で放射している光は、何だろうと思って。」


とハニッサさんに応えた。


「ふん!あれは魔力の光だ。この天上界は俺達魔術士にとっては有利な場所だ。だが俺は奴に負けた・・・・。」


とキャリブレーンはそれ以上、語らなかった・・・・


「所で勇太よ!ディーナ殿達に追い付かなくて良いのか?」


とブレスレットのガイバーンが聞いてきた。


「早く追い付たいのは山々だけど、グリフォン族を放っては置けないし、何が起きているか確認したい。」


とブレスレットのガイバーンに答えるとガイバーンが


「ディーナ殿達と通信は取れたのか?勇太よ!」


と聞て来た。


「其がダメなんだ、通信が出来ない。」


と俺は答えた。


「何か問題が起きているのでは?」


とリディアンさんが気にしていた。


「グリフォン族の連中が何か知っているかも知れないぞぉ。んー?」


とハニッサさんが言った。


「どの道、グリフォン族の村には行かなければ成らない様ね、勇太!」


とガラナが提案した。


「そうだね、飛行形態ならガイバーンが速い。ガイバーンは飛行形態で先行して、グリフォン族の村へ偵察に行ってくれ。」


とガイバーンに俺は指示した。


「待って!ブレスレットさん!ユーちゃんも一緒に行って!」


とリスミーさんが促した。


「でもシャトルの操縦は?」


「お姉ちゃんに任せて!気になってるんでしょ?」


「ありがとう!お姉ちゃん!行こうガイバーン!」


「了解!マテリアルチェンジ!ストライクフライヤー!」


とブレスレットのガイバーンが叫ぶと、シャトルの格納庫に飛行形態で現れた!

俺はガイバーンに搭乗して、ガイバーンは機体上部、発進ポートへのエレベーターに移動した。


「シャトル上部、発進ポートハッチ開放だに!」


シャトル上部の発進ポートにエレベーターで移動した。


「了解!発進する!」


キィィィィィィィィィィィン!


ズシュュュュュュュュュュン!


そして加速して急ぎグリフォン族の村へ向かった。


「勇太!グリフォン族の城砦村が、多数のゴーレムに襲われているぞ!」


とガイバーンが慌てて言った!


「城壁が破られ村を蹂躙している!ガイバーン!ストライクガンナー形態を容認する!ただし、出力を下げてね!」


「だが勇太よ!敵味方が入り乱れて居ると、使えないぞ!」


「奴等の背後から攻撃して、村の中のゴーレム達を誘き出せないかなぁ。」


「だとすると、他にも戦力が必要だ。シャトルには最新鋭のストライクランダー2機をマテリアルチェンジして作製してある。」


「ならシャトルを待って俺とハニッサさんとガイバーンで攻撃しよう!」


「了解!其まではゴーレムを各個撃破だな。この間のジャンドゥ戦の時の様には行かない!」


とガイバーンが言った。

苦い戦いだったからなぁ・・・・

ガイバーンの強い思いを感じた。

俺は其の胸を通信でシャトルの皆に伝えると


「勇太!リスミーさんがなんか暴れてるんだけど!」


とクローディアが通信して来た!


え!?何で?


「よう!姐さん無茶すんよぉんー?」


「姐さんじゃ無くて、お姉ちゃんね!ハニちゃん!」


「ハ!ハニちゃん!?え!?」


「止めるだに~!」


べた!


「あ!ニャーニャちゃんがリスミーさんに張り付いた!」


「あ!この子カワイイ!」


なでなで


「ゴロゴロだに!」


「あ!ニャーニャちゃんが手懐けられた!」


「ちょっとリスミーさん!落ち着いて!」


「お姉ちゃんね!?リディアンさんの方がお姉ちゃんかな?」


「リディアンさんがちょっとムッとしちゃった!」


「姉さん!危ないから止めてくれ!」


「キャリ君は黙ってて!」


「キャリブレーンがリスミーさんを、何時の間にか姉さん呼ばはりしてる!」


なんかシャトルの中が大変な事に成ってるぞ!解説ありがとうクローディア!


「面白そうだからお姉ちゃんも混ぜなさい!」


と通信して来た!

そんな事で暴れてたのかぁ~?


「解りましたよぉ~其じゃハニッサさんと一緒に出撃して下さい。」


「ありがとう!ユーちゃん!」


と上機嫌で応えるリスミーさん。


はぁ~、疲れる・・・・


グリフォン族の城壁村内


「何あれ?鉄の鳥?」


「こっちに来るわ!」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る