第20話

ホージョーさんにエルフの存在を、知られて仕舞った俺達は、新に仲間に加わったダークエルフのヘザーとディルの二人の内の一人、ディルにリディアンさんと共に護衛をして貰う事にした。


翌朝、ホージョーさんの豪邸の1階の一室で


「まさかエルフの生残りが居るとは思わ無かったわ。あの子には異世界の女の魂は宿って居るの?」


とヘザーが聞いて来た。


「正直な所、記憶喪失に成って居るみたいだから、未だ解らないんだ。」


と俺はヘザーに説明した。


「もし、宿って居るのなら大きな力に成るし、奴等を一掃出来るかも知れないわね。」


とディルが言った。


「魔法で何とか成らないですか?」


とリディアンさんに聞いた。


「そう言った魔法が有るかも知れませんが、残念ながら・・・・」


「ご免なさい、僕が記憶喪失で無ければ。」


とエトランジュが気に病んでいた。


「大丈夫、俺達が付いてる。」


と俺が励ました。


「所で昨日の話しの共闘の事で、各地で共闘の話しが広がっているって?」


とクローディアがヘザーに聞いていた。


「ああ、この流れなら近い内に人間とダークエルフの共同戦線が張られるかも知れないわね。」


とヘザーがクローディアに答えた。

他の種族とも、共闘出来無いかと思った。その時、街の方が騒がしく成って来た。


「大変よ!街にゴーレムが現れたわ!此所も危ないから非難して!」


と突然レーナさんが部屋に入って来た!

俺達は会槌を打ち


「いえ!俺達は戦いに行きます!」


「貴女達!・・・・・解ったわ

生きて戻って来てね!」


ホージョーの2階の自室


自室の窓から勇太を見詰めるホージョー


「戦って、私のヒーロー・・・・・・」


俺とクローディアとヘザーでゴーレムと戦うぞ!


「このメンツでは少々厳しいのでは?」


とヘザーが心配していた。


「エトランジュも心配だし、皆で立ち向かう訳には行かないんだ!」


とヘザーに答えた。

ガラナに代わってガラナが作戦を二人に伝えた。


「あたしとヘザーで魔法攻撃クローディアは剣で、足止めを!」


「解ったよ!」


「ヘザー!最初から強力な魔法で行くよ!」


とガラナが言った。


「ディルが居たら心強いだけど。」


とヘザーが残念そうに言った。


「あの日以来、またあんた達と戦える日が来るとは思わなかったわ。」


「此でディルが居れば、以前の様ね。」


「大して日が経ってないのに、あんたとディルで戦った日々が懐かしいよ。」


「今はどうしてるのさ?」


「この勇太と人間の仲間達と戦ってるわ。」


ガラナは自分の胸に親指を指して言った。


「ガラナの事は頼んだよ!勇太!」


「うん、任せてくれ!」


ゴーレムは門を破壊して街の中に入って居た。肩にはあのリザードマンが乗っていた。


「あんたはこの間の!これ以上は、行かせないよ!ヘザー!同時に遣るよ!」


「ああ!」


「クローディア!」


「任せて!」


「風の聖霊よ。ソニックエアスラッシャー!」


ガラナとヘザーは飛上り、超音波のカマイタチの魔法の同時攻撃で、ゴーレムの体をどんどん切り崩して行った。


「指せないで御座る!」


とリザードマンが剣で司令塔のガラナに斬り掛かって来た!ガラナは素早く避けた!


「此じゃ倒し切れない!」


ガラナから代り


「ヘザー!リザードマンを、抑えていてくれ!」


「解ったわ!」


俺は地上で気を集約し始めた!


「もっと!もっとだ!」


俺は気力を振り絞った!


「勇太の肌が褐色から白色へ

黒目に金の瞳から白目にエメラルドグリーンの瞳に、銀髮から金髪に変わって行く。まるでエルフみたい・・・・」


え!?エルフに?兎に角気を集約しなきゃ!


「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! 裂波弾!」


空気を切り裂く様な音と共に、

光りの弾がゴーレムに炸裂し

ゴーレムが波木っ端微塵に成った!

俺は力尽きその場に倒れ込んだ。爆煙が晴れた後


「もう一体ゴーレムが居る!」


とクローディアの慌てた声が聞こえた!何だって!くそー、もう力が出ない


「勇太!もうあんた力が!其れに元のダークエルフに戻っているわよ!」


とヘザーがリザードマンと戦いながら叫んでいた。

くそー、もうダメなのか・・・

こんな時にガイバーンが居たら

ブレスレットが無いし、異世界から呼べる訳がない、だけど


「ガイバァァァァァァァン!」


と俺は思わず叫んだ、ただ虚しく響き渡るだけだった。


光りと共に無数の粒子が集まって来た!そして構築して物質化していった。


「どうした勇坊、随分カワイイ姿に成ったなぁ。」


「ガイバーン!その言い方は止めろと、何時も言ってるだろ!其れより何で来れたんだ!」


「ガハハハハハ!勇太の魂の叫びが私を呼んだのだ。其れより敵か?」


「うん、奴だ!」


「あの石人形か!よし!片付けて来る!」

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