第17話 留守番
伊藤家の皆は、朝からドタバタしていた。「ご飯を食べたら、出かけるから準備をしてよ。」お母さんは、そう言って自分もドタバタしていた。お父さんの実家へ行くらしいが子供達は「やだ、ダックと家にいる。」と言い放った。「ダメダメ、子供だけで家にいるのは危ないから、一緒に行くよ。」と お母さんも言い放った。
「じゃあ、ダックも連れて行く!。」子供達は頑張った。
「ダックは お留守番!。」
お母さんの声が響いた。
このやり取りを ぼくは真剣に見ていた。
だって、皆が出かけると ぼくは一人ぽっちになるからだ。ぼくは子供達を応援していた。
応援はしたけど、お母さんに勝てるわけがない。結局 ぼくは お留守番になってしまった。
誰もいない伊藤家はシーンとして静かだった。時計の音が やたらに響いて。
ぼくは、ついクーンと泣いてしまった。
寂しいなあ、寂しいなあ。
早く皆 帰ってこないかな。
ぼくも行きたかったな。
いろいろ、考えているうちに皆は帰ってきた。
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