第12話 おかあさんの気持ち

どうも おかあさんは ぼくを嫌いなようだ。

「おとうさん!どうして勝手に犬を買って来たの?」

「おかあさんに言うと絶対、反対するだろう!。」

「あてりまえでしょ!わたしはアレルギーあるし。前に猫を飼っていた時 喘息も起きたし。それより、死んだ時 大変だったから!落ち込んで 落ち込んで。気持ちが持ち上がるのに時間がかかって大変だったんだから!って、この事は 前に話したよね?。」

「だから、言わなかったんだよ。」

「はっ?。」

人間たちが、喋っている。声の様子から あんまりいい話じゃないようだ。

「おかあさん、仕方ないよ。もう家に来たんだから。ちゃんと面倒みるから。ねえ、兄さん?。」

人間の小さいものも喋っている。

人間の小さいものは、ぼくを押さえながら撫でながら喋っている。

ん?なんか視線を感じる。

ふと、見上げると おかあさんだ。

少し時間がたってから「そうだね。見ると可愛いし。」おかあさんが ボソッと喋った。

おかあさんは、ゆっくり ぼくの頭に手を伸ばし撫でてくれた。

その様子を見ていた周りの人間は笑っていた。

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