第10話 ダンボール箱からの開放
「ただいま。」
「おかえり。」
「あれ?何? そのダンボールの箱は。」
うん?なんか違う種類の声がする。
「さて、何でしょう。」
ぼくは人間たちの住宅に来たようだ。
ぼくの前の狭小住宅より狭いダンボール箱というものに、まだ入れられている。
「おかあさん、まだ開けないで!。」
ぼくが入っているダンボール箱を人間の大きいものと小さいものの他、同じ人間のようだけど、なんかドキドキしちゃうものが囲んでいる。
「おかあさん、開けていいよ。」
ん?そろそろダンボール箱から出られるんだな。そんな気がした。
「じゃあ、開けるからね。」
なんかドキドキしちゃうものがダンボールの箱を開けた。
ん?ぼくは、どんな顔をすればいいんだろう。
あまり考えず、ありのままの顔でいよう。
すましながらも普通の顔で待っていた。
ガサガサ…音がしたと思ったら「ギャー。」
なんかドキドキしちゃぅものが叫んだ。
「何、これ?」
ぼくの視界が広がったので、ついジャンプしたらダンボール箱が倒れてしまった。
ぼくは、思い切り外に出た。
そして、少し歩いていたら 何だかドキドキしちゃうものがぼくから逃げるように、あちこち歩いていた。
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