第2話 ぼくの家

ぼくの家は風通しが良い四角い形をしている。

背伸びは出来るが走ったりは出来ない狭小住宅だ。

オーナーさんが時々 外に出して走らせてくれるが日頃から運動不足だから50メートル走るとバテてしまう。

だから、50メートルで折り返す。あっ、往復で100メートルじゃないか。キツイはずだ。

やっぱり ぼくは背伸びだけで充分だ。

ぼくの家の周りには、四角い形をした家が いっぱいある。住人は白いモコモコの女の子や顔が どうかしちゃったのかペシャンコの男の子、なぜか いつも震えている目の大きい女の子、どこに目があるかわからないデカい男の子、そしてぼくに似た体型の男の子もいるが、ぼくと違って黒くて顔に点がある。

まっ、たくさんの仲間がいるって事。

そうだ、奥座敷には、ぼくたちと違ってニャーニャー鳴くやつもいる。外国のニャーみたいで高級住宅に入っている。

ぼくの仲間も外国生まれがたくさんいるが、ぼくの出身地は山形だ。何かの紙にそう書いていた。

ぼくたちは、出身地は違うが みんな仲良しだ。


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