やがて春がきて、旅立つ時がきて。この世の巡りというやつですね。
ヒバリはアイヌの民話で「談判する鳥」と語られています。天上から役目を仰せつかったヒバリは、それを忘れたから天に帰れず、天に談判をするのだ、と。だから、ここでヒバリが登場するのはとても示唆的です。そしてキツネにシカ……、まるでアイヌの叙事詩のような世界観が表現されていて、とても穏やかな気持ちになりました。