第5話 猫好きとはなんぞや
猫好き。
今日は、2月22日ですね。
いや、たまたまなんですが。
最近では「にゃんにゃんにゃんの日」っちゅうことで、「猫の日」とも言われるようになってますな。
そしてダンナのお父様、もうお亡くなりではありますが、実は今日がお誕生日でした。
忘れられない日付ですね。
だもんで、お仏壇に供えるお花とお供えを買ってきましたよ、うん。
まあそんなこんなで、我が家は猫とは縁のある家。
もちろん、この前も書いたとおり、もとは猫を飼ってもいました。
わたしが結婚するとき、「連れ子」よろしく一緒に連れてきたわけなんですが。
いやもう、ダンナは当初から、完全にこの猫に「下僕」扱いにされておりました。
猫にしてみれば、ダンナは完全に「新参者」だったみたいで。
『アナタはこの家で、おかあさん(私)と私の次ですからね。つまり一番下っていうことよ。おわかり? ふん!』
みたいな態度でしたね〜。そりゃもう、終始一貫。
「譲歩? なにそれ」みたいな。
私にはもう、べったべたに甘える猫でしたが、ダンナに対しては完璧に一線をひいておりました。
にも関わらず、朝なんか寝坊してなかなか起きない私のことはとっとと起こすのを諦めて、ダンナを起こしに行くっていうね。
『おかあさんが起きないわ! さあ、アナタが朝ゴハンをだしなさい!』
みたいなね。
他にも、
『コタツがついてないわ! 寒くて寝られないじゃない。早くあったかくしなさい、このグズ!』
とかね。
まさに下僕扱い。
もはや我が家の皇太后さまとまで呼ばれておりました(雌だったもんで)。
仕事も私のほうが帰るのが遅かったので、ダンナを玄関で待ち構えていた。
もちろん、「お帰りなさい」を言うためではありません。
『さあ! 帰ってきたなら私のゴハンの準備をなさい!』
みたいな態度で、悠々とキッチンへダンナを先導していたんやそうな。
でも、ダンナにはそうでしたけども、結婚したとき、その2月22日生まれのお義父さんが見えたときは、なんか知らんのですがひょいひょいお義父さんの膝に乗ってたという、不思議な猫でした。
お義父さんも猫大好きなかたやったからでしょうか。動物って、わかるって言いますもんね。
いや、ダンナも猫好きやねんけど。おかしいなあ。
で、遂にその「皇太后様」がお亡くなりになってから、私のもみもみ対象がダンナに移ったというお話はしましたけども。
つい、猫とおんなじようにしてたら、最近、弊害もでてきました。
「よしよし、可愛い可愛い」
って、可愛がりながら撫でるのは、これまで相手が猫やから良かったんですが、あまり人間に言うたらマズイですね、あれ。
最近もう、なにかダンナの中の自己評価の基準がおかしなってますもん。
近ごろ、なんか言うたら「●さん(私)が、こんなに可愛いボクをいぢめる!」だの、どっか出かけようかとしていたら「ボクを置いていくっていうの! こんなに可愛いボクを一人にするのね!」だの言いやがるようになってまいりました。
どうしてやろうか、コレ。
たまにほんとに「やかましい!」って足蹴にする私。
いや、ほんと小説で詰まってるときとか集中したいときに隣でやられたら、本気で激怒しますわ。
それでもたまに、私も気が向くと「○さん(ダンナ)、可愛いよ!」とは言いますが。その返事は洩れなく「うん! ボク可愛いよ!」になりつつある。めっちゃ顔が嬉しそう。
でもその、「なにを当然のことを」っていう顔すんの、やめてもらえます?
いや、五十を「三ちゃい」も過ぎたええ大人の男が「可愛い」もなんもありません。
ちゃんと客観的に見たらただの色白のぽっちゃりなおっさんに過ぎん。
それぐらいのこと、さすがに私もわかってます。
そこまで目ぇ腐っとりません。
いや、ある意味イロイロと腐っとるけども。そこはまあええやんか。
とにかくええ年したおっさんが己を堂々と「可愛い」言うんはやめなはれ。
社会的にひとさまにご迷惑をお掛けしていない程度なのでまあええんですが、そろそろ自分でもセーブ掛けんとやばいかなと思いつつある今日このごろです。
あ、似たようなんで、最近の会話はこんなんです。
「○さん(ダンナの名前)、大好きだよ!」
「うんっ!」(目をきらきら)
「特にこことか、こことかね!」(と、ぷるんとした腹肉をあちこちもみしだく)
「……部位か! 部位なんかあ!」(涙目)
「ちがうよ! 女子でもないのにバストでいろいろ挟める、縦にも横にも谷間つくりまくりのカラダ、超セクシー! もうたまらん! もっともませろ!」
「きゃあ! やめてえ! ●さんがいじめる〜!」
もちろん横で、いつものように子供は平気な顔でまた宿題やっております。
まあそんなこんなですが。
何が言いたいんかようわからんようになってもた。
ともあれ、皆さんもどうぞ、素敵な「にゃんにゃんにゃんの日」をお過ごしくださいませ!
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