第6話 絵文字とはなんぞや



 このエッセイ、あらすじに最初に「ダンナ本人の許可を得ている」と掲げておりますよね。

 でも本人、私が「読んでみる?」と言うまで、実は中身は読んでいませんでした。

 で、「別にええよ。読んでみ」と言ったところ、仕事の帰りにスマホで読んで帰ってきました。


 ほんで帰ってくるなり、開口一番、

「つづれ先生! 作品読みました!」

 いや、その呼び方はやめんさい。(どこの方言だろうか)

 しかもなんか、アクセントおかしいし。

 最初の「つ」が一番低くて、後になるほど上がってゆく。全体で言えば「先生」の「せ」が最も高い……って、これで伝わるのだろうか。

 そういえば私は自分ではアクセント用語でいうところの頭高あたまだか、「づれ」のつもりなんですが、読者さまはどうお読みくださっているんやろ。

 まあそのことはええか。

 会話、続きます。


「ほんで、どないやった?」

「え? ……恥ずかしい」

「え、だって別に、噓は書いてへんかったやろ?」

「そ、そうやけど……! はずかちい!」


 や、そうです。

 しょうがないなあ。

 ダンナ、自分で弁当箱を洗いながら訴える。

 あ、弁当ももちろん、自分で作っていきます。

 遠足なんかで娘のが必要なときも、一緒に作ってくれます。わあい。

 私はそこに、毎回小さい封筒に、ミニレターを書いて入れてやる役をするだけです。

 ほんま、完全に「母」はあっちやね。

 お弁当に関しては、また次に詳しく述べます。


 会話、まだ続きます。


「もう外歩かれへん!」

「いや、ドア一枚へだてて別人二十八号やねんからええやん別に。誰にも気づかれへんって。ちゅうか、誰が分かるねん。電車の中で『あ、こいつや、あのぽっちゃりこいつや!』て」

「そっ、……それは、そうやけどお!」


 いいから内股になるな。


「……でも、アレが書いてなかった」

 なんですと?

「ひとりで寂しかったとき、メールでネコの絵文字いっぱい送ったの、書いてなかった……」


 そういえばそんなこともあったな。

 ほら、いま書いたで。

 っていうか、「恥ずかしい」とかいいながら催促してませんか、それ。


 びっくりしたわ〜、あれも。

 お正月の旅先で、ひとり留守番中のダンナから携帯にメールがきたんですわ。

 開けてびっくり。

 「寂しい」の言葉すらなく、ひたすらネコが泣き顔しとる絵文字が画面いっぱいに……。


 悪夢や。

 悪夢でしかないわ、あんなもん。

 携帯投げつけたろーかと思ったわ。


 と、いうことで、本人が恥ずかしがって悶えてるの見るのも大変楽しいのですが、次回ぐらいでこちらのエッセイも完結としようかなと思います。

 完結してもまた、思いつけば付け足せますもんね。


 ではでは、皆さんも、今日も楽しい執筆と読書ライフをお楽しみください!

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