魔法のツー その2
彼女の母は喉を詰まらせて死んだ。
手には食事用のナイフが握られたままだ。その鈍い刃で、まだ幼い弟の腹を切り開いて、内蔵を口いっぱいに詰め込んで死んだ。
二人の表情は、想像を絶する苦悩と悲痛に停止している。最後の瞬間まで絶望と恐怖に満ちて、母も弟も、救いのないまま死んだ。
彼女は魂の抜けたように建物を彷徨いながら、眼下の街を眺めていた。
炎に焼けたわけでもない。巨大な怪物に蹂躙されたのでもない。
けれど全てが死んでいた。一人一人誰もが、底なしの絶望と恐怖の中、彼女の愛する肉親と同等の悲惨で死んだ。
残った全ての悪夢を眺め渡しても、最大の悪夢――“本物の魔王”は、どこにもいない。もはや彼女を殺してくれはしない。
ありとあらゆる悲惨を魂に刻まれ、死の忘却すら許されなかったことを幼い心に悟って、彼女は絶望した。
「いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……」
震える手は、床に転がっていた、最も錆びて切れ味の悪い剣を取った。
重さに苦しみながら、自らの腹を斬りつけた。
「いっ……痛い、痛い……怖い……いやだよう……」
欠けた刃が肌を浅く抉って、真っ赤な血が噴き出していた。
初めて自身の肉を傷つける感触はあまりにもおぞましく、焼けるような痛みを、自分が死ぬまでの途方もない時間味わい続けねばならぬことを恐れた。
「怖い……助けて……こんなの嫌だ……」
恐ろしい。恐ろしい。どうしてこんなことをしなければならないのだろう。
――魔王が見ている。あの声が聞こえる。腕が動く。
もう一度、刃を食い込ませようとした時のことだった。
「――やめろッ!」
突然割り込んだ何者かが、剣を奪い取った。
長い栗色の三つ編みは、その動きを追って波を打った。
「ばか! 女の子だろ……ひどい傷が残ったらどうするんだ! 自分の体を大切にしろって教わらなかったのか!」
可憐な少女だった。年の頃は、彼女の二番目の姉とそう変わらないだろう。
この地獄の中で、唐突に現れたこの少女だけが、血にも悲惨にも塗れていない。
手が握られている。体温を感じる。
こびりついていた誰かの血が、掌を通して移った。
「……あなたは、誰?」
「ぼくはツー。通りすがりの、魔法のツーだ。君は……その」
目が、床に転がる剣を見た。心の底から困惑しているようであった。
「ど……どうして、こんなことを?」
「……」
「ぼく……ここに来るまで、街を見てきたんだ。皆苦しんで、皆死んでた。こんなの、許せないよ……ひどすぎる」
「……わ、わたしの……せいじゃない」
「当たり前だ! ……行こう!」
ツーが勢い良く立ち上がったせいで、彼女は上に手を引っ張られて、爪先立ちに浮き上がる形になった。丸い目を、彼女はぱちぱちと瞬かせた。
「ここから逃げよう! ぼくが連れてってあげる!」
「……逃げる?」
そんな考えがこれまで一度も過ぎらなかったのが不思議だった。
誰かに言われなければ、彼女は一人で、ずっとここを彷徨っていただろうか?
きっとそうなっていたのだろうと思うと、新たな恐怖が湧き上がった。それでも、それは人の恐怖だった。
「逃げ……逃げ……たい。でも、どこへ……」
「どこだっていいさ! こんなところにいたらおかしくなっちゃうよ! 背中に!」
言われるままに、ツーの背へと負われて……そして自分の涙が、その服を汚していることに気付いた。
自分が涙すら流せていなかったことを、その時知った。
「ごめんなさい」
「何が? 行くよ――ゆっくり走るからね!」
そして、ツーは走った。言葉とは裏腹に、どんな駿馬よりも速く景色が流れて、窓から飛び出して、尖塔を、壁を、庭を、自在に跳んだ。
信じられなかった。嘘のようだった。この少女の言葉も力も、まるで夢見る詩歌の英雄が現実に抜け出てきたかのようで。
「……大丈夫だ!」
駆ける背中になびく三つ編みは、流星の尾のようであった。
「世界は残酷じゃない! 聞いたことがあるんだ。どんな時でも、たくさんの可能性があって……いくらでも、色があるんだって! それなら君が笑える未来だって、きっとあるってことだよ!」
この光景の中で、そんな言葉を迷いなく断言してしまえることが、不思議だった。
突然に現れて、突然に彼女を救って、どうしてそんなに明るくいられるのだろう。
「あなたは……あなたは、誰?」
「魔法のツー。他のことは……あはは! 実はぼくもよく分からないんだよね! でも、大丈夫!」
地獄の景色を遥か後ろに置き去りにして、ツーは笑った。
ツーとは、その一度出会ったきりだ。まるで白昼に見た夢のように。
彼女一人が生き残った日の真実を、他の誰も知らない。
「大事なことは、最初から知ってる。君の名前以外はね! 聞いてもいいかな?」
「…………。セフィト」
今は、その名前すら呪わしく思える。
父や母のように、その名を誇りと共に名乗れる日は、永劫訪れないのだろう。
ツーは振り返って、花のように笑った。
「よろしく! ……きっと、笑ったほうがいいな」
「何の話?」
「――セフィトは絶対、笑ったほうがかわいいってこと! 自分でそう思わない?」
――――――――――――――――――――――――――――――
リッケは、思考の速度で周囲の環境を意識へと刻む。
右方三歩の距離に、倒壊した塔。後方二十歩、ほぼ完全な形を残している石の塀。
ミガムドの戦闘や今しがたのツーの突撃も含めた過去の破壊の痕跡として、瓦礫は至る所に散乱している――咄嗟の足の置き場を、彼は数手先まで組み立てている。
「蹴り飛ばされて」
ツーは、民家の屋根の上で小さく跳ねた。
あれほどの破壊をもたらした体が、まるでそれを思わせないほど軽い。
「……反省しろッ!」
音を置き去りに姿を消す一呼吸の前に、跳躍の方向は読めている。
壁を蹴って別の方向から。いや。
(――クラフニル!)
グキョッ。
湿った硬質なものが砕ける不吉な音が響き、そちらを見ると、千切り飛ばされたクラフニルの右腕が高く宙を飛んでいる。
その遥か向こうに、地を削って制動するツーの影が見えた。
回避は可能だ。これまで戦った誰よりも、初動の読みやすい敵。
だが、一撃たりとて当たることの許されない攻撃だ。
(……誰かを守る余裕がない。自身に集中し続けなければ、あの速度を躱せない)
クラフニルの体は枯れ木のように
その右腕は異常なほど細く、黄褐色に乾いている。
「こチラを狙うとはな」
老練の詞術士は、不愉快そうに吐き捨てた。
これまで厚いローブに隠されていた体からは、まったく肉が削ぎ落とされている。
……この体は
「――無駄ダ。
「うるっさいなーッ!」
取って返したツーの素足が、残る五体を撃砕した。
クラフニルの操る心なき人形は、濃紺のローブごと空に巻き上げられて散った。
その破片の一つ。下顎が非自然の言葉を続けている。
「【――
術士の骸の内より、緑を帯びた不浄の霧が湧いていた。
ツーはすぐさま跳び離れたが、視界を遮られ、そして横合いから飛んだ三射の矢をまともに受けることになる。
胸。左目。右膝。全て狙い違わぬ、厄運のリッケの絶技である。
「もう……くっそー……! 油断した!」
確かに。それは油断だったのだろう。
貫通力に優れる木の
左目には確かに当てた。ツーは目を閉じている。痛みはある。
……ならば血は流れているか?
眼球部を狙ってすら攻撃が通らないのだとすれば、他のどんな手立てが残っているというのか?
「クラフニル。悪いけど攻めの手を頼む。俺は目を狙う。目を警戒させ続ける。多分、考えるのはあんたが上だ……奴の防御を貫く方法を、考えてくれ」
「既に済まセテいる」
呼びかけに答えたのは、リッケの右耳付近に浮遊する金属の蟲だ。
ツーが怯んでいる間に――それ自体、戦士としてあり得ない隙だったが――彼らは戦術を共有せねばならない。
「神経ヲ停止し、呼吸を詰メル、病毒ノ、霧……矢が、通ラヌのなラ、当然の、手立テだ。……だが」
ゴシゴシと目をこすって、双眸が再び二人を見据える。
その眼球は今や、不吉な緑色に輝いている。
「毒ガ効いテイるか。判断すルのは、貴様だ」
「……どうすればいい……!」
ツーの足元が土煙を巻き上げた。絶速の蹴り。
リッケは体を捻る。真正面からの反航速度で、矢を当てる。
纏う
「流石ダ。慣レタか」
「四度見た」
ただ全速力で加速をつけて、蹴る。あるいは殴る。
この少女はそれしかしていない。その速度はリッケを十五人束ねたよりも速いだろうが、初動さえ見えるのならば、例え音を越える速度だろうと無関係ではある。
「……あきらめないぞ! 蹴っ飛ばしてやる! ……全力だ!」
顔に直撃したはずの矢は、無論通っていない。
目に的中させられれば話は別だが、それはクラフニルが注意を惹きつけた先程の一瞬だからこそできた芸当だ。
恐るべき交差の
「待て! そもそも」
死の予感の赤色を躱す。やはりリッケを紙一重掠めて、必殺の蹴りが通過する。
土埃を巻き上げ、転がるように着地する。すぐにその身が沈む。
矢を放ち牽制を。無意味だ。この少女には攻撃が牽制にならない。
破裂音。
リッケは跳躍している。足のすぐ下を黒い風が過ぎって抉る。
緑の瞳の軌跡は曲線を描き、石壁を蹴る。
着地と同時に、リッケは瓦礫を蹴り上げる。視界を遮ると同時、倒れて躱す。
地面が深く抉れる。刻まれる溝が街路の反対まで続く。起き上がる時間がない。
破裂音。
再起動したミガムドが、横合いからその質量を叩きつけていた。
ツーは僅かに、三歩ほどの距離を押された。頭蓋を両手で押さえる。
「……君は心があるの?」
その間に、リッケは起き上がっている。
少女は
突撃の姿勢。
同じだ。全く同じ、単純突撃の繰り返しのみで、彼女の戦闘行動は構成されている。
それはリッケ以上の目と経験を持つ者であれば、容易に回避のできる、技とも呼べぬ身体能力の行使に過ぎない。
破裂音。
「ぐうっ、う!」
同じように紙一重で躱しているが、均衡は徐々に崩れつつある。
リッケの踵に、今の一瞬意識できていなかった瓦礫の破片が触れた。
次に踏み出すべき方向は。タイミングは。ツーが再び足を踏み込む。
破裂音。
(いつまで)
リッケは回避している。全ての思考を守勢に集中させ、しかしそれを考えずにはいられない。
(――いつまで続くんだ、この攻撃は!)
あれほど動き回りながら、魔法のツーには疲労の色がない。
戦術の無駄を悟り、その攻撃ルーチンを変更する気配すらない。
容易に回避のできる、技とも呼べぬ身体能力の行使に過ぎない。
だが、僅か一撃の被弾が、即座の戦闘不能を意味する。
攻撃の絶え間がどこにもない。反撃が有効ではない。
「ローブのやつ! 他の生き物に戦わせてるんじゃないぞ、卑怯者! ……君も絶対に見つけ出して、ぶっ潰してやるからな!」
彼女の体力は無限なのか?
永遠にこの攻撃を回避し続けなければならないのか?
ツーが再びの突撃体勢を取った一瞬――
「ソウか」
ミガムドの横腹の金線が弾け、開いた胴の内から、無数の火砲が突き出した。
クラフニルの抱えた隠し札の一つ。長大な体の内へと隠された、
火薬が大地を揺らし、殺到する破壊がツーの立つ建物を巻き込んで消し飛ばした。
「――病毒。燃料。酸。用意し得ル、これデ全てノ手。
赤い死の予感。煙が割れる。
リッケは回避している。ツーの瞳。緑の残光が流れる。
クラフニルの声は戦慄きに震えた。
「こイツ、は……!」
遠く、石壁の上に到達したツーが、ゆらりと振り返る。
衣服の大部分が溶け崩れて、腕にまとわりついた焼夷剤の炎に苛まれ続けている。
常人ならば六度死んで余りある被害の中にあって、柔肌には傷一つなかった。
白い肢体に、爛々と輝く瞳だけが碧い。
太陽の逆光の中、それは絵画のように美しく、手の届かぬ存在に見えた。
「……君は、何だ」
辛うじて、その一言を挟む。
もはやリッケは次弾を回避する体力が残っているかどうかすら怪しい。
会話で回復の時を稼ぐしか可能性はなかった。
「そもそも君は、何故俺たちを襲う……! “最後の地”の番人のつもりか? ……ここの獣は、人里を襲う!」
「君たちが殺したやつらもそうだったの?」
「……」
「ここにいるってことは、外に出られなかったってことだろ……! 関係ないやつまで殺してるんじゃあないか! 皆怖がってるのに、苦しんでるのに、なんで分からないんだ!」
話が通ずる。これほどかけ離れた怪物でありながら、
……ならば、魔法のツーは何者なのか。どこから来たのか。
「だが、いずれここを出れば、人を襲うぞ! 君はその責任を取れるのか!」
「襲わなかったらどうするんだよ!? 君の責任はどうなるんだ! どっちも同じなら、ぼくはかわいそうな方を助けるぞ! それが、英雄としての……あれだよ! えっと……人の、そういう、正しい……」
「仁義」
クラフニルの蟲が指摘した。
「――英雄としての、仁義だ!」
リッケは静かに首を振る。そして弓を落とした。
続いて、何も持たぬ両手を挙げた。降参の姿勢であった。
戦い続けることはできるかもしれない。一度か二度、彼女の攻撃を避ける程度は。
しかし“魔王の落とし子”との勝負の結末は、もはや目に見えている。
「終わりだ」
「うわっ、勝手に降参するな! まだ蹴っ飛ばしてないぞ!」
「……確かに、君の言うことの方が正しい」
そう。“最後の地”に棲むからといって、心持つ生類を一方的に殺す権利などない。
これは無意味な戦いだったし、単に、そのことを最初に理解できなかったリッケが未熟だったということだろう。
彼は、彼の矢が最初に打ち倒した
「息を確かめてみろ」
「……?」
その真意を訝りながらも、ツーは素直に
そして、目をぱちぱちと瞬かせた。
「……生き、てる……?」
「“千一匹目”に用意させた、特注の薬品だ。半日は目覚めないし、後遺症も少ない。この中空の矢は精度の高い加工をしていて、命中の圧力で注入できる」
「まサかリッケ、貴様――」
「ああ、クラフニルには言っていなかったな。“最後の地”の全生物の駆除。“最後の地”に生物が残らなければいいんだろう?」
ぱっと、ツーの表情が明るくなった。
その仕草までも、まるで年相応の少女のようであった。
「じゃあリッケ、皆を生かして逃がすために……!」
「……クラフニルが暴れさせるせいで、競争みたいな真似をする羽目になった。少なくとも俺は、誰も殺さないよう加減していたつもりだ……君以外は。無論この程度で、矛を収める理由にもならないだろうが……」
言葉を遮るように、柔らかな体が飛びついて、倒した。
リッケにはその一度を避ける体力が残っていなかった。
間近な距離で、緑の瞳は花のように笑った。
「すごい! すごいよ! そんな守り方ができるんだ!」
「……いや、その」
「……」
露わな胸を直視することができず、リッケは注意を他に向けようと自身を強いた。
なので、その言葉も半ば出任せのようなものだった。
「……ク、クラフニルもそうだったんじゃないのか」
「……!? 何を言ウ」
「ミガムドの中だ。あの規模の改造、わざわざ消化器官を残しているわけじゃないだろう。あんたほどの英雄が、どうしてこんな割に合わない仕事を受けた? 全員生かして運ぶつもりだった……そうだろ?」
「君もそうだったの!?」
「……クッ! 言いがカリは、よせ!」
リッケは、改めて地面に体を横たえる
彼もまた、リッケと競うように……つまり獲物を殺されないように戦っていた。
最初にこの地の生物を集めさせたのは、それらを纏めて呑み込めば、リッケに撃たれることがないと考えたからだとしたら。
「仮にそうダったト、してモだ……。私は、
「どっちでもいいよ! 皆を外に連れ出してくれるんでしょ! 二人ともいいやつだったんだ! 皆、これで助かるんだ! やったー!」
「……違うと言っテいるだろう!」
彼女にはその弁解も届いていないようであった。
ただの義侠心だけで“最後の地”を守っていたように見える。魔法のツーはあまりにも甘く、そして戦闘者として歪だ。
「……とりあえず着てくれ。若い娘がそういう格好なのは、よくないことだ」
「ん! ありがと!」
リッケが差し出した外套を羽織って、ツーは笑った。
どこから来たのか。これほどの力を持つ存在が、どのようにして生まれたのか。
……“魔王の落とし子”。
「――でも、本当に良かった。これで、皆を守らなくてもいいんだ」
「君はこれからどうするんだ?」
「もし自由に行けるなら、行きたいところがあったんだ……ずっと。もし、リッケとクラフニルが連れてってくれるなら」
どうだろうか? 考えてみれば、彼は
では見たこともない、得体の知れない種族の彼女に対しては、どうだろうか。
この“最後の地”から出た獣が誰かを害した時に、その責任を持てるだろうか。
「努力してみよう。多分、それが俺に必要なことだと思う」
「ぼくは、
「……
クラフニルが反応した。
リッケが生涯手が届かぬであろう、英雄の領域。
歩き出すと、すぐにジギタ・ゾギの馬車が見えてくる。
あの壮絶な戦いが見えていただろうに、やはり逃げてはいなかった。
それは商人としての律儀さ故か――それともあるいは、リッケの計り知れぬ実力を、彼も隠し持っているのか。
この世に強者は数多い。
その果てないほどの高みの前で、厄運のリッケはまだ若く、未熟だ。
「リッケさん! クラフニルさんは……」
「コこだ」
「はあ。そいつはまた随分と小さくなっちまって。しかし、一人増えましたな」
「ここを片付けたら、この娘を
「もちろんです。まだ何台か用意せにゃなりませんしな……って話でしょう?」
「運び出す数が多いからな」
リッケはニヤリと笑った。
結局この仕事は、全員が共犯で、茶番だった。
そういう終わり方もある。
「どうして
「だって、一番大きい
胸の前で外套を押さえて、ツーは少し恥じらうように笑った。
あり得ざる異常の身体を持ちながら、ひどく屈託のない心だった。
「笑わせてやりたい女の子がいるんだ!」
それは技や術の優位をも捻じ伏せる、圧倒的な身体性能を持つ。
それは無限の持久の力によって、永劫に停止を知らぬ。
それは毒や火砲すら意味を成さぬ、一切無敵の防御能を誇る。
悪夢満つる地より現れ出た、起源不可解なる魔の法の化身である。
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