外伝『その時の……おっさん幼児!』  第5回「その魔法力化け物か!」

※完全に蛇足です。3章当時のマイルズが獣王国でちやほやされるお話です。

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 ……燃え尽きちまったぜ……。

 ……もう真っ白だ。


 私は今、親衛隊長とお手手繋いで食堂を移動中です。権三郎は毒味&味の最終調整のため料理場におります。


 「はい、マイルズ様。専用チェアにおすわりしましょうねー」


 抱えられる私の目はきっと死んでいたのでしょう。


 でも…………。お腹減ったのです! 飯はまだか! 私の理想は亭主関白なのです! ……あれ?関白だと陛下が上にいますね……。奥さんが陛下だったのでは?ですと?……黙秘します……。


 「マイルズ様。お食事が来るまでの繋ぎとして、……こちらなどいかがですか?」


 親衛隊長がそっと取り出したのはガラスの瓶。その中には琥珀色の液体に金色の葉が漂っています。……こっこれは!


 「我が家の領地はこの神の雫の産地なのです」


 ない胸を張る親衛隊長。


 「ご興味ない?」


 滅相もございません。お嬢様!

 それ1度お父さんに1なめさせていただいたことがあるのです。上品な甘味で喉をさらりと通り過ぎ、かすかに登ってくる後味は至福味わいだったのです。1瓶で家が建つといわれる高級食材なのです。


 「その、反対の手に持っているのは何ですか?」

 神の雫の反対の手にウィッグが握られております。


 「等価交換です」

 ……え?


 「赤髪ツインテールも似合うと思うのです」

 ……え?


 「欲しくないのですか?」

 ……。

 はい、被りましたとも。何とでもいいうといいのです!


 その後お昼をいただいたあと被服魔道具検査室に戻ったのでした。


 「はい、そこでくるっと回って笑顔ください~」


 これは………………ビジネスなのです。

 ビジネスだから仕方がないのです。




(6話につづく! そして安定のタイトル詐欺!!)

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