外伝『その時の……おっさん幼児!』 第6回「マイルズの冒険はまだまだ続く!」
※完全に蛇足です。3章当時のマイルズが獣王国でちやほやされるお話です。
シリアスさん? 私とあなた。相性悪くないですか?
「そんなことない。俺のことを知ればやめられなくなる」
危ない薬みたいなこと言いますね。
「そんなことはない。君のお友達の、衛君や香澄ちゃんも契約してるよ?シリアスさんとの契約は人生でとっても大切な契約だよ?」
新興宗教みたいなことを……。
「神(シリアスさん)を信じましょう。きっと救われます!」
自信満々なのです。そういわれるとそんな気もしてきたのです。
「さぁ、じゃあ。ここにサインして。今なら洗剤3か月分と野球の観戦チケットがついてくるよ! そして!今回だけ! マイルズ君の為だけ3か月無料キャンペーン! もう赤字だ! でも、マイルズ君とは長くお付き合いできるって叔父さん信じてる!」
……。
「…‥」
サインすると思いましたか?その営業方法3流以下ですよ?
「何のことでせう?」
その後10分ほどシリアスさんとのにらみ合いが続きました。
「…………マスター……マスター……」
優しい権三郎の声です。
「ちっ、心の隙に付け込めると思ったのに厄介な奴がそばにいたか……」
あなた何者ですか?
「……いずれわかる。事実を知った時に後悔するがいい! 野球観戦チケットを手にできなかったことを!!」
あ、サッカーファンなので間に合ってます。
「……浦和のチケットもあるよ?」
サッカーファンがみんなあのチーム好きだと思うなよ?
…………
……
「マスター……あ、お目覚めになりましたね」
揺れる感覚と思い瞼。あ、そうかお昼の後の撮影会で疲れて寝てしまったのですね。
ふと目に入ったのは夕日。
……そんなに時間がたってしまいましたか……。
「マスター……。こちらが本日の測定結果になります」
渡されたの一枚の羊皮紙。
……。
身長体重とか健康診断っぽいことした記憶が……。
「お休み中に検査を実施いたしました」
……。
視力『精霊眼』ってなんですか?
「『精霊眼』をお持ちなのでそもそも視力測定不能という事らしいです」
精霊眼……。
まぁ、いいでしょう。でも色々気になる記載の中で一番気になったのは……。
「なんで魔法力測定の結果に莫大な金額が書かれているのですか?」
「触れた瞬間大破しましたので損害賠償額です」
「……」
「尚、獣王様が嬉々として建て替えてくれました」
「……」
「『うまく貸しを作れた! 皆者、大義である』だそうです」
あうち……。
(獣王都、某所)
「うむ、中々進捗である。いとし子もこの結果には満足であろう」
変態王子が本日の成果に満足しつつ王宮へ向かう。
その道すがら、王国貴族の子弟身にまとう高価な服を身にまとい、鍔の大きなぼうしを手にした青年が変態王子を前にその伊達メガネをくいっと人差し指で持ち上げる。
「カクノシン。貴様手ぬるいぞ……いつからそのような腑抜けになった……」
(完? 突然現れたメガネ貴公子! こいつは何者!? ……)
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