外伝『その時の……おっさん幼児!』 第4回「午後のまどろみ……幸せは身近に」
※完全に蛇足です。3章当時のマイルズが獣王国でちやほやされるお話です。
-------------------------------------
優雅におやつを堪能した私。変態王子はこれから投資先との打ち合わせがあるらしく去っていきました。黄色い声とともに……。
私はお昼ご飯前にもう1項目測定のために移動しております。
「あ、マイルズ様だ。いらっしゃい。お待ちしてましたよ」
……ん。なぜ親衛隊長、あなたがここに?
「はーい、お着換えの時間ですよー」
目が怖いのです。ここは撤収なのです!
……権三郎。この手は何ですか?
「先日のファッションショー、不覚にも記録容量の関係で録画できませんでした。」
ほほう。良いことではないですか。
「……先日そのことがリーリア様に伝わってしまいまして……」
祖母ですか……。うん。権三郎。苦渋の決断風のセリフですが、楽しそうな表情ですよ。
「では、おばあちゃんには私からきつく言っておきますので……」
はい。無駄でした。
その後親衛隊長主導によるお着換え会が開催となりました。
「そーいえば、ここは何の測定なのですか?」
「被服型魔法道具適性検査です」
……。
うん。
くそ。
正しい検査か。
なんもいえねー。
「あ、検査お願いします」
「はーい、検査していくので1番の布から魔法力流してくださいねー」
……
「……」
「……」
「はい、あなたは火属性の魔法道具と相性がいいようですね」
「去年より適正値増えてる! やったー」
「いいなぁ……私も火属性が良かった……」
……。
「……」
「……」
……。
「……」
無言でお着換えさせてるその服は何ですか?布で良いのですよね?というか計測してましたか?
「……かわいい、プライスレス……」
親衛隊長。横暴です。
「計測?あ、」
『あ、』ではないのですよ計測の教官。
「もう2・3着お願いいたします。あ、マスター可愛いポーズと笑顔ください」
権三郎。その使命感の燃える視線は何ですか?
カメラマンに目覚めてしまったのですか?
「マスターの御姿を後世に残すのが私の使命!」
言い切りました。微妙にそのマスター、反応に困ります。
「マスター、いい笑顔です。ありがとうございます」
「……なんだかんだと、ポーズも表情も良い。マイルズ様さすがです。さすがのチョロインです」
『さすチョロ』とか言っちゃだめですよ。というか、反射なのです。私が皆さんのリクエストにお応えするのは調ky……じゃない皆様の教育のたまものなのです。叔父さんが少女趣味に目覚めたわけではないのです。そう、私が本当は娘が可愛いお父さんだからこそ! ポーズや表情を理解しているのです。そう、おじさんスピリッツなのです!
「はーい、検査が終わった人~、1分見たら次に行ってくださいね~。はいそこ! 飴で餌付けしようとしない! マイルズ様が真ん丸になってしまいますよ! ……あ、それはそれで可愛い……」
……。今餌付けって言いました?
ねぇ?
餌付けって言った?
ねぇ? 鼻を押さえて親指立てるのやめませんか?
ねぇ?ねぇ?ねぇ?
(5話へ続くかどうかは、ぐう鱈の体力次第。。。)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます