第27話 ゆめりあん 2

 羽を少しばかり狭める事で表面積を縮小、空気抵抗を減少させる。

 そのフレンズは高度から急降下し、二人の前に降り立った。


「その答えはイージーだわ」

「誰なのだ?」

「ハロー、私は正義の使者、キャプテン・ハクトウワシよ」

「リムゼガルですぅ……」

「アライさんなのだ」

「よろしく!」


 鳥綱タカ目タカ科のハクトウワシ。

 代表的な大型ワシで、体色は褐色、肩から頭にかけての部分が白色となっており、黄色のくちばしを持つ。

 

 フレンズ化により、前髪の一部が嘴同様に黄色になっており、髪全体は白色。服や羽は黒寄りの褐色となっている。性格は正義感が強く、ジャパリパークの皆の為に率先してセルリアンと戦う姿が良く見られる。その為、以前は管理センターの手伝いをしていた。しかし、管理センターとの連絡が途絶えて以降は自主的にジャパリパークのパトロールを行っている。


「よろしくです……!」

「よろしくなのだ! それで……」

「うん。飛んでいたら、1キロ手前で大型セルリアンを発見したわ。恐らくはあれが、この現象を引き起こしている原因というものなんじゃない?」

「ハクトウワシさんは目が良いんですね……」

「そうね。他の皆と比べると少しばかり得意な分野かもしれないわ」

「起きても寝てもセルリアン……。やたらと縁があるのだ……」

「私もパトロール途中の休憩で仮眠していたわ。それで起床したら、こんなところに居たってわけよ」

「また同じ様な状況なのだ……」

「それよりもさっそく向かいましょう!」

「うぇ!?」

「セルリアンのところに、ですか……?」

「オフコースよ! 皆で協力して、あのセルリアンを倒さなければいけないわ。きっと、原因はあのセルリアンよ」

「確かに……、このままでは進展しませんよね……。私、置いてきぼりは嫌です……」

「どうして、こうなるのだ~!」

「さぁ、行くわ。――レッツ・ジャスティス!!」


 ハクトウワシの正義感により、遅疑逡巡ちぎしゅんじゅんしていた二人の次なる行動を強制的に決定してしまう。現状打破を試みるなら、ハクトウワシの根拠のない意見に乗り、その大型セルリアンと対峙する事に意味はありそうな予感はするのだが。今回ばかりは通常のセルリアンとはものが違う。大きなリスクが付着しているのだ。


 不安と期待を胸にしまい、アライさんとリムガゼルはハクトウワシに付いていく。


 さばくちほーとは異なり、所々に木々が芽生える辺りであったが、葉は一枚も生えておらず、それどころか枯れ掛けている様子。そして、何よりもおかしな点はこの風景がピンクに覆われた、まるで“夢”の様な世界である事だ。

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