第6話 はかせとじょしゅ
「二人はどこへ向かっているのですか?」
「サンドスターが吹き出した方向なのだ。新しいフレンズが生まれたに間違いないのだ」
「凄い光だったよねー」
「……ふむ。それは興味深いのです。もしかしたら、博士がその場所を知っているかもしれないのです。ぜひ、博士の所へ寄っていくと良いのですよ」
「うーん……」
ミミちゃん助手の言う博士とは、
物静かな性格で、気は強いが臆病で神経質な面がある。ワシミミズク同様に静かな場所を好む。状況に合わせ、体を細くしたり、羽を広げ体を大きく見せるなどの行動をとる。
「
「どうする? フェネック」
「まぁー、いいんじゃないかなー」
こうして、ミミちゃん助手の提案により、二人はコノハ博士の元へと向かう事になった。橋から移動し、生い茂る森へと入る。光を遮る程に、木々が広がる緑一色の一帯が続いていた。
「ここはどこなのだ……」
「もうすぐ、じゃんぐるちほーに入るのです」
「すごいや、アライさん、近付いてきたんじゃないー?」
「疲れてきたのだ……」
サンドスターの放出を目にしてから、二人は休むことなく移動し続けていた為、ここにきて体力の限界が近付き始めていた。
「そうですね。この近くに小川があったと記憶しています。そこで休憩を入れるのですよ」
「さんせいー。疲れちゃったよー」
「やっと、休めるのだ」
三人は休憩場所の小川へと向かい歩き始めた。
日はまだ明るいが、セルリアンとの衝突と中距離の移動により、二人の喉はカラカラ状態にある。小川まで間近の所でアライさんは気掛かりだった疑問を、ミミちゃん助手にぶつけた。
「そういえば、どうして二人は博士と助手なのだ?」
すると、いつも無表情に見えるミミちゃん助手の仮面の様な表情が少しばかり和らぐ。
待望した質問とばかりに、ニヤリとしてそれに答える。
「そうですか。聞きたいのですね。ええ、答えてやるのです」
「んー?」
「そう、あれは昔のことです。助手がまだ一人で行動していた頃に、怪我をしてしまったのです。そんな時に声を掛けてくれたのが博士だったのです」
コノハ博士が博士になる前、ミミちゃん助手が怪我をしている姿を偶然目撃した。そして、自身が作った薬の効果を試す為、ミミちゃん助手で実験もとい、つまり救ったのである。ミミちゃん助手にとってコノハ博士は恩人にあたるのだ。
そして、その時ミミちゃん助手はとても重要な事に気付いてしまった。
「そして、気付いたのですよ。
『キャラが被っている!』
ということに」
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